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第9回新市場基本コンセプト懇談会議事録〈要旨〉

(要旨)

日時:平成14年2月22日(金)

午後1時30分~

会場:築地市場 東京都第4会議室

1.議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    議題
    1. 市場システムや築地のやり方・体質に問題があるのか?
    2. 新市場基本コンセプト懇談会への提言と要望について
    3. 新市場づくりの考え方(検討素材)
      • <配布資料>
        資料1 第8回までの新市場基本コンセプト懇談会の開催状況
        • 新市場基本コンセプト懇談会における議論(要旨)
      • <第34回築地市場再整備推進協議会配布資料>
        資料2 新市場のコンセプトについて
        • 論点その1 卸売市場の現状と課題<第1回懇談会配布資料>
        • 築地市場の取扱量は増えるのか、減るのか、横這いか?
      • <第1回懇談会配布資料>
        資料3 新市場づくりの考え方(検討素材)
        • 21世紀を拓く豊洲新市場(検討素材)
      • <第34回築地市場再整備推進協議会配布資料>
        その他資料
        • 新市場基本コンセプト懇談会への提言と要望
        • 豊洲新市場に対する要望
        • 日刊食料新聞 青果・花き版<コンセプト懇談会記事>

        事務局より資料に基づき、本日の議事について説明

  3. 質疑・討論
    上原座長の司会進行により、資料に基づいて各委員による質疑・討論

(委員)

  • 時代に流された市場をつくるのか、それとも時代をリードする市場をつくるのかということについて、時代をリードをする市場であってほしいという夢を持ってコンセプト懇談会に私は臨んでいます。
  • 昔は市場流通が独占していたのが、市場外流通にノウハウをとられて、顧客を失って、産地も失っているような状況で、これは発展的に変化しているとは思えません。
  • 市場外流通と闘う姿勢を持たなければいけないのではないか、市場外流通を取り込むという、取り込めるような魅力のある市場、市場流通でなければいけないのではないかということで、少しめり張りをきかせたコンセプトが欲しいと思っています。
  • 365日、24時間対応になるだろうということを言われていますが、そのためには相当先進的な機能とかシステムを入れていかなければならない。
  • 「物流のスピードアップ」「品質管理」「集荷機能」というものは、専ら物流的に思われますが、商流の面でも決して引けをとってほしくない。物流、商流、両方ともに基幹市場として、市場外流通をリードするようなものをつくりたいと思っています。
  • 結局、今後の市場の国際化ということを考えた場合に、国際市場になればそういうトータルな機能がないと無理なのではないかと思っております。
  • 時代に流されないような先進的な対抗策というのは、全く正面衝突で物別れというのではなくて、多少の共存共栄というのはあってもいいと思いますけれども、さすが市場流通と言われるような部分がないと市場流通を立て直そうという気迫が薄れてしまうと考えております。
  • これからは、市場外流通のノウハウも取り入れて闘うべきではないか。
  • 新しい革新的なものに対してどうとらえていくかという時に、自分たちの業界はこうしたい、これができる等ということを、自分達の方から、業界から打ち上げ、出していき、それで行政にこうしてほしいというような論議をしたいと思っています。
  • これからの国際性を考えたら、国際化を考えたら、国際色豊かな世界一の商店街を新市場に造ってもいいではないか。
  • 築地市場が果たしている機能の中で市場外流通では担えない機能とは、価格追跡が可能である。決済機能、評価機能というものは前からあるものです。また年間を通しての日々の衛生チェック、これは市場外流通では担えないものだと思っております。
  • 多くの産地の品物を比較して評価する」ことに絶対的な意味があるのか。産地の違う品物が多く集まった中で初めて他との比較ができる。評価による価値判断を行うことで、鮮度保持、品質改良などの努力を産地、加工業者は行ってきた。仮に、品質のよし悪しにかかわらず一律の価格で流通した場合、産地側、消費者側、双方への弊害は多い。評価が都民への供給に当たっての適正価格の形成行為である以上、恒久的に物品の評価は不可欠であるということです。
  • 場外流通を圧倒するような市場物流とは。流通にかかわる機能的な面では、様々な市場機能と情報の受発信基地として場外流通では担えないものがあるが、流通量を考えた場合、現状の市場全体での販売力の問題、流通量増の場合の施設規模と取引ルールの問題があり、これらの条件が整備できた段階で、流通量に対する市場の取り組みができると考えています。
  • 水産仲卸が魚種別に最寄業会に専門化していることは弱みか強みかということですが、魚種の専門化は評価の際のエキスパートとして、目利きという仲卸業者にとっての武器であります。
  • 最寄業会に専門化しているということは大きいと思いますが、今後、会社経営の面から考えれば、総合販売を目指す必要が出てくると思います。
  • 鮮魚の中でもいろんな特種物、近海、遠海などいろいろ分かれているものもありますし、なかなかそこで意見の集約ができにくくなっております。対商品等そういうものに対する専門化というのはいいのですが、例えば卸組合の運営とか業会の運営に対しては若干の問題点があると思います。

(座長)
それでは事務局からの報告を踏まえて、まとめて議論をしてみたいと思います。よろしくお願いします。
事務局より資料2及び3に基づき、説明

(座長)
どうもありがとうございます。まず、全体を通じての議論をしてみたいと思いますが、いかがでしょうか。皆様方からいろいろご意見が出てきましたので、それに対して事務局の方で、イメージとして出てきたわけですが、ご意見等ありましたらよろしくお願いします。

(委員)
今まで青果の方としてお話ししてきました築地市場の特性という面でいきますと、青果・水産の総合市場として幅広い顧客層を持っているということで、一般の小売さんから量販店、料飲食等、そういう分野までいろいろなお客さんが市場に来てくれるというのが築地市場の特性ではないかとお話ししてきました。今回、こういう形で、青果は青果、水産は水産というような形になっていますが、これに対して、まず第一点としては物理的な制約条件があるのかどうか。ここに書かれている道路や交通網に対して、市場を造っていく上での制約条件となるものが、現実にでき上がっているものなのか、決定しているものなのかどうかという点はどうですか。

(事務局)
まだ地権者の方々と協議中でございまして、最終合意文書の調印は済んでおりません。そういう意味では、すべて確定したというところまではいっていないのですが、元々、道路がこういう形で3本入っている。特に、この島を横断をするような、中央に道路が1本入っています。そういう場所であるということは最初からわかっていたということもございまして、この道路は今さら取れないだろうと思っているわけです。
一番問題になるのは中央を縦断している道路だろうと思います。これが本当に平面で分断をされていると、全くここが行き来できないわけですから、それでは全く使えないということがありまして、道路自体は取れないとしても、これを高架にすることによって、高架下百数十メートル分を自由に行ったり来たりできる等によって2つの街区の一体性は確保するということは、そういう前提でここを選んでおります。ちなみに、この面積関係ですけれども、仮にここでは青果、水産と入れてありますけれども、この絵で当て込んである水産のエリアというのは、今の築地市場よりもやや大きく、晴海通りと浜離宮までの長さ、それがこの長さとほぼ合っています。この市場の厚み、これは今の新大橋通りから隅田川の距離に当たり、したがって、今の築地市場に場外市場を足したものがこれに入るというぐらいの場所であるということです。こちらの方も10ヘクタール以上ありますから、そういう形です。そういう意味では、幹線道路については基本的にそういう形でほぼフィックスされつつあるとご理解いただきたいと思います。

(委員)
そうしますと、完全に3つのブロックに分かれるということではなくて、大きいブロック1つと小さいブロック1つというようなイメージの中で、今までいろいろ検討してきたものがここに描かれていると思いますが、青果部としては今までお話ししましたように、我々としてのメリットというのは、総合市場というものがありますから、青果は青果、水産は水産というよりも、1つのところでやりたいと考えています。

(座長)
取引が多様化していきますから、これはコンセプトをつくっていくときの一つとして認めてもそんなおかしくないと思います。競り原則と言われていながら、本当の競りはかなり減ってきていますし、多様な取引をする時に、従来の区分をした流れでいいのかどうか。やはり変わるということは、ある程度想定しておかないとだめかもしれません。これは変わらざるを得ない。現在のものがそのまま行ったら、全く柔軟性に欠けますから。
それから物流については、先ほど事務局がおっしゃられましたように、駐車の制限の問題や荷さばき場で荷を入れかえる。この原則は一応取り入れていいと思います。それをスムーズにするようなシステムをどう考えるかということです。築地は理路整然としていないところが美しいところかもわかりませんけれども、これは何とかしないとだめです。メルカマドリッドみたく整然とすることはできないのですか。

(委員)
広さの問題というのは確かにあると思いますが、築地の今の場内の物流というか、動線が輻輳している最大の理由は荷役機械です。フォークリフト、ターレが外を走り回るという大きなことがありますし、その辺は当然、整理をしていかなければいけない。

(座長)
今の事務局の考え方で、駐車するのと荷さばきを分ける。これは可能ですか。

(委員)
それは可能です。これは荷の搬入、それから搬出も含めて、今のホーム式、高床式という形の想定で輸送業者の間でもいろいろ話が進んでいますけれども、駐車スペースといいますか、待機場所というのは当然必要になると思います。いくら40ヘクタールといいましても、高床式のホームにして、その周りにトラックをつけるにしても、どうしても時間的に重なる部分というのは出てきますので、ある程度の駐車スペース、待機スペースは必要になると思います。これは、買い出しの方の駐車の時間帯と搬入搬出の時間帯と当然違ってきますので、24時間この場所を使うということであれば、その辺は時間帯の区切りによって対応はできるだろうと思います。
また、荷さばきという観点からだけ考えますと、平面が一番やりやすいと思います。だた、それをやってしまいますと、当然、荷役機械の問題が出てきますので、衛生的な部分も含めてHACCP対応云々ということも今後考えなければいけない部分ですから、そうなると、やはりヨーロッパで見たようなああいう高床式の形の中で、あの中でワンウェイの流れをどうやってつくるかというところだと思います。

(事務局)
一番問題なのは、生産地から卸売り場まで、卸売り場に並べるところまでは、物流経費を生産者の負担でやっているわけですが、卸から買った仲卸や売買参加者へ運ぶもの、店舗へ運んで買荷保管所へという部分は買い手側の負担でやっているわけです。それで、取引時間が一斉で、ある場所へ集中的に運ぶものだから、場内は錯綜します。そうすると、市場の入り口に入ったときから出ていくまでを、トータルなシステムとしてだれもコントロールしていない。システムはあるが、それぞれのパート、パートで最適な効率化を目指しても、トータルとして効率であるとは限らないというところに一番問題があるだろうと思っています。それを、トータルなオペレーションシステムというのを果たしてつくれるのか。そこが一番難しいと思っております。

(座長)
だから、一種の共同物流システムと、個別取引をどうつなぐかという大きな問題をうまくできれば、かなりよくなるのではないのですか。それからもう一つ、いろんなことを考えますと、まず第一に物流が、すべてが中でしなくてもいいかもしれません。取引をして、物的流通は外にスムーズに流す方法も考えられます。その辺の動きはどうなっているのか。見本取引と現物取引を商品で分けたとしたら、見本取引の部分は場外の物流基地に持ってくる等その辺ができるかどうかによって築地の位置づけは変わってきます。商物分離ができないとなったら、物理的に取引量は制約されてしまいます。

(事務局)
もし、先生がおっしゃるような形の商物分離でいくという話になると、もっと地価の安いところに、広大な数百ヘクタールのトラックターミナルでも造っておいて、物は全部そこにあり、現物を見ないと話にならないマグロや鮮魚のような生鮮は別ですけれども、そういうふうにして、後はオフィスビル一本建てておけば、商物分離で取引はそこでやればいいではないかというところまでいってしまうだろうと思います。
そこで、委員の方にお伺いしたいのですが、私どもはそうはならないだろうと思っていまして、特に買出人の方々が、キャッシュ・アンド・キャリーで買われる層というのは、日々、自分で持っていかれます。そうすると、当座、当座の自分で持っていかれる部分は、現物は置いておかなければ話にならないと思います。それから、現物を置いてみて初めて多種多様なものを比較しながら価格をつけていくということも考えれば、そこは商物一致で持たないといけないだろうと思っていますから、それなりに商物一致で流さざるを得ないものがここに入っていると思っております。時代が変わればそれが劇的に減るかというと、そこのところは私どももよくわからないところではありますが。

(委員)
水産では品物がないとかなり厳しい部分はありますが、例えば煉製品や加工品の部分等は1つや1ケースというようなお客さんも多いのです。そういう市場内の物流を、いかに速やかに冷蔵庫から出せるようにということは考えていかなければならないと思いますが、それを他の場所でやるということは、ロットの大きいスーパーや量販店対応みたいな形になってしまうため、その辺は難しいと思います。

(事務局)
水産物の場合に、消費の方も多品種小口化していますし、生産のほうも国内のものについては資源の問題があって、大量に水揚げがあって、ロットで大きくなっているという時代でもなかろうかと思います。そうすると、ロットは、むしろ今までよりこれから先は多品種少量物流になっていくと見てよろしいのでしょうか。

(委員)
多品種少量だと思いますけれども、中身が変わってきています。昔の卸売市場で出会い頭に需給開放するというような出荷者が送ってきて、競り台に上らないと何が何だか全然わからないというようなものはもうなくなりました。大体こういう品質のもので、こういうサイズで、大体評価が、ある程度予想がついてきている。そうでなければ、受け取れないというますか、それはきちんとした評価が、現物でもできないというようなことがあります。養殖だけではなくて栽培型等、出荷者、生産者の方はできるだけそういう努力をしてきているわけです。裸の自然のものも、そのまま送りつけて付加価値をとるようなことは考えていないわけです。そういう意味では、多品種少量ですけれども、取引に今、申し上げたような流れがありますから、それは日進月歩で相当やはり、10年、20年のサイトで考えても大きな変化を受けとめなければならないということになると思います。そこのところは、場内物流のシステムも当然そんなことも想定したことになるでしょう。
取引を考えてみても、非常に大きな意味でオークションというものはなくならないと思うけれども、しかも骨董品や絵画をオークションするのとは違いますし、本当に出会い頭にオーションしなければわからないというような物は少なくなって、本当に取引の公正を期するというようなものはオークションだという意味では残ってくるものは相当あると思いますが、この位置は随分変わってきますし、取引にも大きな影響を与えるでしょう。

(事務局)
生産者サイドで、ここ数年大きく出てきているのは、特に青果の場合、大型市場に大量に送っておいて、後は消費地の方で自分で捌いてくださいといった、産地の方で複数の市場に届けて回り、降ろしていくという流通に変わってきているわけです。水産もそういうふうになるのでしょうか。

(座長)
いわゆる品揃え物流です。混載で商品を流していくシステムができていますから、少量多品種であっても配車台数は少なくして、スムーズに持っていくシステムを、今、どこでも考えているでしょう。だから、このシステムを場内でやるのか、あるいは場外でやるのか。将来的には場外でもできてくるはずです。

(事務局)
卸の売上を通らない物、要するにここに一端入ってくるけれども、横浜の市場や松戸の市場等、ほとんどが築地を頂点とするサテライトの系列の市場ですから、別に市場外流通物品という意味ではないんですけれども、市場のネットワークの中のハブとして、ここへ一括で入っています。ただ、築地の業者の売上としてはカウントされず、物流量としてはオペレーションされている物が3分の1ぐらいあって、それも含めてオペレーションすることが必要だと私どもは考えてはいます。

(委員)
基本系は、本当にきめ細かくなってくれば、クロネコヤマトに任せておけばいいみたいな話かといいましたら、そういうことではなくて、拠点といいますか、ロットといいますか、大量にハンドリングし、処理することが最も効率のいいものとして認知できるものはやはり卸売市場であるということは言えると思います。だから、そこは非常に大事な点で、何かをきめ細かく拾い集めるみたいなことを基本にするということではないと私は思います。ただ、最近、大手の量販店では、水産だけではないと思いますが、卸売市場に戻ってきている。つまり、仕入れを卸売市場依存というようなことで。これは、何か卸売市場の古い形のものに回帰したということではなくて、量販店が今まで自ら行っていた物流部門を、アウトソーシングやデリバリーの関係をお願いするといった仕入れ代行で、卸売市場をスーパーが取り込むというような形で、それは別に効率化に大きくマイナスの問題に回帰したということでは全然ありません。やはり一つのこういう大きな物流の流れの中に沿っていく姿として卸売市場はあると思いますけれども、それが成り行きでそうなるということではなしに、もっと意識的に、そういう方向をきちんと見える形で整理できるということが大事だと思います。

(座長)
問題なのは、築地内にそういうものを造る面積的制約があったとしたら、外でそれを利用するということも考えられるわけです。そこのところをどう理解するかということです。
それからもう一点、築地へ持ってきて、ここで値づけして、それからまた売っていくというのは、スピード競争に負けてしまうのではないですか。商売はそんなにゆっくりしていられなくなるのではないですか。まず第一、値づけというのは、基本的に工業製品とだんだん近くなるものが多くなると思います。現物を見なくても、抽象的な価格設定でそのまま動いていって、後からリベート調整をやった方が速いかもしれません。だんだん中小商店等の比率が小さくなったら、そんなビジネスをやっていたらおくれるのではないか、大丈夫なのかというのが素朴な疑問です。今、値段を決めて、自分のコスト算定さえしていれば見られるわけです。それを見て、これはどのぐらいで将来の割り戻しできると決めて、流した方が、お客を早くつかめるのではないですか。しかも、長期的な顧客のために購入価格を計画的に設定してあげる。そういうビジネスは出てくると思います。工業製品が価格の変動から逃れたというのは、そういう顧客の固定化と大きな関係があります。産地でやって、これはいいと思ったら、自分のところに持ってくる、あるいはここへ入ってくる可能性はあるかもしれません。

(委員)
十数年後のことを考えれば、今の本当の科学の進歩、そのスピードというのはは非常に速いと思います。例えば、固定電話と携帯電話の差ですよね。固定電話は完全に陳腐化して、電話債権は紙ぺらと同然ですから。そういうことを考えた場合に、ICチップが1個50円ぐらいでできる。生産から消費地までそのチップを埋め込むことによって全部履歴がわかる。その50円のものが仮に1円になったとすれば、すべて網羅してそういうことになっていくという流れにもなってくるわけです。しかも、双方向に情報をやりとりしてやれば、色から、サイズから、そういうセンサーを開発すれば、かなりそういう面も進歩があるのではないかというような考えもないわけではないです。ただ、そこには味の点等そういうような点がどこまで取り込めるかどうかというのは甚だ20年先かわかりませんけれども、そういう考え方は一部しなければいけないのではないかと思います。将来のことを、十数年後のことを考えれば大事ではないかと思います。そのためには、市場を新しく豊洲にやる前に、グローバル化という言葉はどうかわかりませんけれども、マグロならマグロを今、清水なら清水に持っていっている部分を、これだけの岸壁があるわけですから、そういうものを集中して、当然そこに集まれば情報も集まってくるわけですから、そういうものを取り込む。それから、釜山なら釜山に今、ロシアの物が入っている。そういうものを、こっちを基地にして物と情報を集めた形の中で水産物をやっていくとなれば、生の物だけではなくていろんなものを取り込めるのではないかと思います。もちろんエアーも、ここで通関を切ってもいいのではないかと思います。そういうことになれば、せっかくこれだけの、3面を海で囲まれた、水深も深い、いわゆる条件を整えているところですから。

(座長)
拡大したところは外で考える。その辺も少し頭に入れておいて、情報機能で勝負できるようなシステムも考慮に入れつつある。だから、一番問題なのは、物流量が増えてくるでしょう。増えてきたら、市場開設者の方でどういう提案をするかといったら、外側に物流施設を持ってきなさいという提案があってもいいと思います。

(事務局)
ただ現実的には、外にサテライトの物流ターミナルが持てるようなら、私どもは非常に言いづらいですけれども、狭いところで、広大な物流ターミナルをどこか遠くに持っていていいということなら、何も都心の中心に40ヘクタールも用意する必要はないというふうに理論的にはなるわけです。いくら商物分離が進むといっても、現実問題として一定程度の現物を現に持っていないと、情報だけですべて取引はできないわけです。実物の相当量の裏づけがあった上で、そこから先は商物でいくという話になるのだろうという議論を開設者の中でも相当しております。特に、数年前の法律改正のときに開設者同士で議論が行われたのは、これからは商物分離の時代だから、値段は大阪と東京で青果も水産も建値をすればいいでしょう。
しかし、現物は、一度、東京に降ろして、そこから持ってくるということではなくて、直接降ろさないで持ってくればいいでしょう。そのかわり値段は、東京プラスいくら、大阪プラスいくらで結構ですという発想が大都市周辺の地方卸売市場の方にありました。大都市の拠点市場の側が、そんなことをしたら、物がなくて値段だけ決められますか、ある一定量の物があって初めて値段が決まるのではないですかということです。見本だけで全部決めろという話になるわけですから、そういう商物分離をすると建値市場そのものが成立しなくなるのではないかという議論はしたことがあります。では、どの程度の物を実際に持つことが価格形成機能にとって必要なのか。非常に難しいところですけれども、今、少なくとも築地市場に関しては、これだけ狭いところですから、現物がなくてもいいような物は入れている余裕がないので入っていないのではないかという見方をしていますので、今、入っている程度の物はこれからも必要だろう。消費が変われば別ですけれども。ただ、ますます集まってきてしまうと困るなとは確かに思っております。そうはならないでしょう。そんな今の2,000トンが倍、倍になるということは考えられません。

(委員)
昔、水産物は特にそういう物流の技術の展開に対応した側面が強かったからそういう面も出ましたが、そういう長期に在庫保管できる商品で、品質も劣化しないとか、加工品でもあまり商品の寿命が落ちない形で自由に個別に取引できる等、これは自由にやれば、失敗も成功もそれぞれ当事者のものとすれば、卸売市場だろうが規制の関係なしにやれると思います。しかし、卸売市場では、おそらくそれは許されないでしょう。そういう意味で、在庫品転売が自由な形で、商物分離も容認するという形には多分なりにくいかもしれないと私は思います。取引量が大きくなればなるほど市民に与える影響は大きいため、それは程度の問題かと思います。
在庫品転売で事故に遭ったときに、当事者だけが被害をこうむればいいというようなことでは済まないことが過去にもありましたし、そういう意味の商物分離は、自由にいかないということはあると思います。また足立や大田がありますが、先程、グローバル・ハブなどとおっしゃっていましたから、衛星市場のようになるのではないかと思いましたが、この新豊洲とどういう位置づけをお考えですか。

(事務局)
昨年暮れに出しました第7次整備計画の中で、東京だけでもないのでしょうけれども、「市場の再編・統合の問題として、検討すべき時代が来ているという認識は持っている」とは私どもも正式に書いてあるわけですけれども、どちらかといえば青果市場のほうが数多くあるということもありますし、水産の場合は圧倒的に築地が、3市場の中で9割のシェアを持っているわけですから、築地と同じようなものであるはずがないわけです。全く違う市場が、2つ小さいものがあるという話ですから、市場の再編・統合の一環として扱うのが適当であるかどうかということも含めて、これからじっくり実は議論をしていきます。ただ、議論をしたときに、豊洲の基本計画を書くスピードと、そちらの議論のスピードとがどうなるのかなというのは、私のほうも非常に気にかかっているところです。皆さん、多分それがおわかりになっていて、あえてまないたにのせていないという面があります。

(委員)
輸入品の扱いについて、保税上屋のサイトはないというお話でしたが、産地市場は、特に西の大きな長崎や下関、博多も持っています。だから、商港で揚げるのではなくて、漁港の産地市場で揚げるということになっています。またカーゴ方式のカーゴレシート、つまり値段のない物は輸入品で取引は禁止されていますから、それでもしかし競りや取引があることが前提で、一定の掛け率で事前に取引を、仮決済をしてやるというカーゴレシート方式の免許は築地にはないのですか。

(委員)
コンサインメントでやるというのはあります。ただ、通関はここでは切れませんから、やはり成田ということになるかと思います。

(座長)
そういうものこそ商物一体化しないとだめです。

(委員)
船で来るものは、例えばすぐそこの青海に保税はありますから、そういうところは通関は切れますけれども、エアーの場合はないのです。エアーで来ますから、全部成田で通関するということです。

(座長)
成田から直接やったらどうですか、どこかに。

(委員)
成田から各地方に全部、通関を切った後、転送しているわけです。だから、築地も転送先の一つです。

(座長)
だから、商物分離というのは基本的に、卸を商物分離するといいますと、卸売業者が物流や商も管理します。ただ、地域が違うだけです。これはなぜかといいますと、商取引の原理と物流の原理は全く違います。それを一体化してやっているところに、必ずコスト高になる要因があります。私はそんな全部、商物分離とは言っていません。商物分離できるシステムというのは、各々の企業で考えざるを得ない。
もう一つ重要なことがあり、商物分離の考え方がないと共同物流は難しい、商物分離のシステムがあるからこそ、物理的に築地にあっても、基本的には商物分離の考え方で動かざるを得ないのです。共同物流はそうですから。だから、その考え方を徹底的に入れていかない限り無理です。少し考えておかないとだめではないかと思います。これが今度の豊洲市場の企業配置にも結びついてくるわけです。

(事務局)
築地の場合は、何といっても消費地の中心にあるわけですから、日々発生する需要、実需に対応するために、ある一定のボリュームのものを扱います。例えば都民が食べる1日のマグロの量は1,000本です。その周辺も含めて、仲卸さんたちが持っている、抱えているお得意様の総数を足すと、大体2,000本は実需ベースであって、これは毎日供給しないとだめだ、現物を流さないとだめだということです。そういう2,000本のマグロを扱う物流ターミナルとしてスペースは要ります。それと取引が全く一体で動いているということです。
ところが、一方、生産サイドとの、供給サイドとの取引関係からいくと、実は2,000本以上、プラス1,000本ぐらい供給サイドから販売をしてほしいと言われています。ですから、その差の1,000本は何もここに持ってこなくても、取引だけ、販路だけをつないで確保して売りを上げて、現物としてはここを通らなくて取引してもいいのではないかと思います。これはトータルな市場の販売取引力です。こういう見方になるという理解でよろしいのですか。その時に問題は、この中は今までおそらくそれはだめだという世界であったと思います。自分達が必要なものは全部自分達だけのものだ、自分たちが要らないものは扱ってはだめだというのが残っているのかと体質の問題として思います。

(委員)
卸会社が、3,000本のマグロを世界から、有力なものを全部集める力がある。ところが、築地には1,000本しか要りません。1,000本はここへ流しています。だから、そういう意味ではここは物流センターです。要するに物流基地として1,000本必要だから、当然、都民の台所はここで流すとなっているから1,000本。だけども、3,000本持っていますから、3,000本あってようやく卸会社はパワフルなマグロを扱う業者としての地位が保てます。3,000本あるおかげで1,000本が調達できるわけで、そういうことはあると思います。だから、その時に3,000本分の商流取引のパワーも、市場としては業者に取引する力があることを認めておく必要があります。

(委員)
ただ、マグロが例えば清水とか焼津へ行く前、今は水深が浅くなって船が着かなくなったのですが、前は隅田川の岸壁に着いて、ここで荷役をして、仲卸をはじめ、場外の人達もみんな買参権を取った中で入札に参加していたわけです。一部は競場に上場されて翌日競ります。それ以外のものは、さばき切れないものは冷蔵庫へ入るまたは地方に行くということです。そういう機能もあったわけです。

(座長)
卸は、物流をどう位置づけるかというのは仲卸も重要だと思います。大規模物流業者Aはどういうことをやっているのかというと、物流でもうけるということを片一方でやっています。だから、もしも大規模物流業者Aが、卸売市場に入ったらどうするのかといいますと、卸売市場を通じる物流と、絶対に入らない物流を分けて考えます。なぜかというと、コストは下がりますから、コストを下げて、その利益分をとっていこうという考え方が出てきますよ。だから、何か利益の源泉を見つけるためには、物流費を下げるということも重要となっています。ところが、それを、生産者に持ってきてもらい、消費者に取りに来てもらうということを前提としていたら、これは特殊事情としてコスト削減機能はなくなります。大規模物流業者Aが地方卸売市場をまとめて基地を造ってしまったら怖いです。サラダの野菜で既にいろんなことをやっています。だから、そういう一つ一つの考え方をどこに今後入れていくのか。これを考えないと、私は危険なような気がしてならないと思います。市場を使わないというスーパーが、結構出てきています。それはなぜかというと、だから何に使うのかといったら基本的に安いときには使います。マルチチャネルですから、ただ、定常流通としては、商物分離がしにくいところは、スーパーはコスト計算できないとしませんから、チェーンの本部は。そういうものにどう対応していくのかという、改めた機能論をもう少し考えておいた方がいいかもしれないというのが、私の考え方になります。

(委員)
先ほどからスーパーというのが随分出てきますが、例えばイトーヨーカ堂やジャスコという大型スーパーがありますけれども、今まで築地市場がそこにどのぐらいの品物を流したかといいますと、そんなに私は流れていないと思います。これからもっと専門性の強い小売店等そういうカテゴリーがもっと伸びてくると思います。やはりもっと市場の方に力を入れてくるのではないかと考えます。他に狂牛病等肉の問題にありますように、そういう市場外で流通しているものは産地表示の問題などがありますが、そういうものもあって、また市場の重要性が見直されてくるのではないかと思います。産地から直接荷物を引くというのもありますが、そういうものに徐々にメリットがないということで、スーパーも築地市場に帰ってきているということもありますし、これからはもっと市場のイメージを僕達もアピールしていかなければならないですし、今はすごいチャンスの時だと思います。

(座長)
だから、その時にどんな機能をつけるかということです。一つ問題なのは、運んできて現物を見て、それで競りをするという、その機能だけではもう難しいでしょうと言っているのです。外に広げられるものを持っておかないと、常に競争者に追いまくられますということです。つまり、物流の管理というのは基本的に商物分離の思想です。内部で流れていても情報で動かしていくことです。でも、基本的な管理は商物分離の考え方ではないと物流情報システムはできないのです。その能力をどうつけるかというふうにして考えていったらいいと思います。特に築地の場合は、人口も多いし、そう簡単に地方のように中小商店が全くなくなるということでもないし、逆に個性的なところが強いと思います。そこをターゲットとしつつやるのだけれども、従来のままでいったら、他に結構、代替機能ができる可能性はあるかもしれません。だから、そこを強めていくということです。

(委員)
先程、物流の問題で、入りと出をコントロールするというかコーディネートする、調和させるということです。それが今、できていない、それをどうするか、それでさえ大変だという話があったかと思いますが、大変なのはその先です。小売店の側が、例えば機能別で従来型営業部門や量販店対応等といろいろな言い方をされていますけれども、それぞれが違うニーズを持っているわけです。だから、システムとして管理しなくてはいけないわけです。ここだけで最適化しても、システムとして最適化できないですから、考えられることは、駐車場を荷さばきの場にしないということはできているにしても、駐車場を倉庫にしてしまい、出る時間まで、これは何時に着かなきゃいけないからここで待っていようなどということになります。あるいは、倉庫にするといいましても、周辺が路上駐車になってしまっていたり、先方の周辺で路上駐車になって、現状と同じことになるわけです。チャンネル全体で考える最適化を、全体最適化ができる市場にするには、ある程度そういうことに対応しなければならない部分については商物分離の考え方もないと、管理というのは当然、商物が一体化している中ではとてもできないような気がします。

(事務局)
東京というのは日本の北と南の中心の位置にたまたまロケーションがあるものだから、北の魚、北の青果物と南の青果物を北から南へ一度に運べれば、中心で積み替えて、トラックを入れかえて出た方が安いからやっているだけの話です。その際に、市場と全く関係のないトラック同士でやっているなら、そんなものは関係ないわけですけれども、築地市場向けの荷と同時にそれが積み込まれてきていて、お互いにそれをここでクロスチェンジをした方が、総体として効率的だという実態があります。その実態をだめだと言うと、どこか別のところでやられて、築地向けの荷物はそこに置いておくから取りに来なさいとなってしまうから、ここでやっていいのですというのが私どもの考えです。そのかわり、ただでやってもらっては困りますと言っているわけです。それは商物分離の話ではないわけです。そういうものが2,000トンの他に3分の1の1,000トンあります。この1,000トンはオペレーション可能なもの、その1,000トンも含めてオペレーションをせざるを得ないのではないかと思っているわけです。ここでオペレーションをするときに、それを卸売場でオペレーションするのか、卸売場とは別の建物でやるのか、どっちがいいのですかという議論があります。そうすると、場所を分けてオペレーションしようと、要するに、積みかえて市場の売上と関係なくどこかへ出ていくものが、それを専門に取り扱うゾーンを造ろうということであれば、そこだけトラックから抽出できるように産地のほうは積んでおいてくれないといけないと思います。ここはもうコストの話です。どちらがオペレーションとして安いかということです。

(座長)
そうすると、中継物流機能が出てきます。中継物流機能というのはどういうものかというと、今度はいろんな商品が集まるから、お客として近いもの同士、もう一回集めて送るということが考えられます。それはどういうふうになるのか。初めてそういうことがわかるのは、商取引と物流をコンセプトとして分離しているから、初めてそこで位置づけができるわけです。ですから、そこは物流機能として位置づけて、特定の、そこを効率化して、どこで利益をとれるかということもまじめに考えないとだめです。

(委員)
商物分離だけれども、機能的に分離しているが、やっている事業者、流通業者は商と物は一体です。流通業は構造変化していて、さらに淘汰・再編が進んでいて、生き残ることをどうするかと一方で考えなければいけないわけです。商を担うのも、物流を担うのも一緒だと思います。だから、ターミナル機能としてこんなものは要らない、都民の税金で造った土地に、これはけしからん、というわけにはいかないのです。一方、商のところですけれども、つまりイトーヨーカ堂やイオンの配下のバイヤーが、産地の業者と取引するのに卸会社を使ったりしているわけです。それはなぜ使うかというと、物が流れてきているわけではない。決済、クレーム処理で、卸会社は何%潤っているか、結果としてそんな潤っていないのか知りません。しかし、それがまさに太い卸売の事業体の機能として要求されているから、そうではなくて卸会社はやっています。これはおかしいではないか、伝票を見たらなぜ卸会社を通っているということです。そういうことが要請されてきている状況があって、一方で流通業の再編があって、次第に階層分化してきているということがあります。だから、それまで否定するのかということです。

(座長)
いや、おそらくそれを否定してしまいますと、卸売市場の強い仲卸にしても、強い荷受にしましても、日本の流通システムの中枢部を占めていけなくなります。一つここで、この段階で出てきたことは中継物流の機能をどうするのか。これは全体のコンセプトの中のわずか一部であるけれども結構重要です。トン数から見ると、物流と商取引の関係について、効率的なあり方を少し考えましょうということは重要だと思います。いずれにしても共同物流したり、それから倉庫のシステムを見ても、イメージ図としては、物流の共同化というのが頭にあると思います。その時に、物流と商流とのあり方をどう考えるのかということが重要です。それで、見本取引できるものと、見本取引できないものの各々の商流のあり方を含めて、商流と物流との効率的な関係を事務局の方でも何か、おもしろい提案があればお願いしたいと思います。

(委員)
商物分離というと何か発想が、物流がどこかに持っていかれてしまう、あるいは商流がどこかに持っていかれてしまうなどとそういう受け身ではなくて、自ら分離するわけです。分離してコントロールするという発想で前向きに考える必要があります。コントロールするには、情報が必要だと思います。情報を持って両方を統一的に管理することです。どこの浜で何が揚がって、今、トラックで高速のどのあたりを走っていて、どの倉庫に何があるか、また価格がどこでいくらでついているか等、それを全部、新市場でコントロールできれば、商物を分けて一体で管理できると思います。新市場がそれを一体で管理するということなのではないのかと思います。

(座長)
トレーサブリーになるでしょう。トレースができるようになります。それで、ITと卸売市場というのは、空論を働かせたら一番怖いと思います。ITと卸売市場、ITを現実化するためには、積極的に商と物流を分けて結びつけて、その辺の情報システムをうまく創り上げるところから、次のITの現実的なものが見えてくるのであって、そこのところをやるためには、重要な問題提起をされたと思います。

(事務局)
その時に一番問題なのは、そこからはじき出される人、排除される人がいるわけです。先程の卸、仲卸の売りにならないものが別途あって、それは認めましょうと言ったときに、ではそれが誰の荷物で、誰の利益で、何でやるのかという話が出てきて、それも含めて、トータルで、その中からいいものを皆さん取って下さいということです。あなたたちはこの1,000トンは扱えません。あなたたちが扱えるのはこっちの2,000トンだけですという話で行くと、これは仲卸の立場からしてみれば、本来は私らが中をのぞき込みたいのをだめですと言っているわけです。このことについて、相当それは了解を求めていかない限り、これはあなたたち関係ないよと言われた方の立場は相当考えないといけないだろうと思っています。

(委員)
築地市場はターミナル性を将来持たないのかどうかということです。例えば札幌や青森の中央卸売市場と同じレベルで考えるのですかということです。つまり、ターミナル性と言いましたが、青果物でいえば建値市場です。建値市場としてのポジションはもういいと、こういうことなのでしょうか。水産物でいえば国際的な集散市場の拠点ということですけれども、これも返上する、消費地市場でいいと、こういうことなのですか。これはコンセプトが全然違ってきますよね。それを少し考えてほしいと思います。札幌市場で考えると、札幌市場は融通無碍に、水産物だけではないですが、やっている部分があって、市民の方から見えるようにしてくださいという要望に応え、オークションだけやります、後は兼業でも何でも外で自由にやろう、中だけ見えるようにするということです。ですから、中はますます縮小再編しているわけです。また一方で、実は相対が多いのです。9割などと融通無碍にやり過ぎということはありますが、養殖物や出荷者の指図というようなことでしておくと、ますます競り物品が少なくなってきてしまう。取引は大きくなるわけです。ですから、見える姿にしてくださいと言いますと、では見える姿にしますみたいなことになり、実際はますます市場の内部は細ってしまいます。

(座長)
大手ばかりがやってしまうと多様な商品が集まりにくくなります。ただ、築地は多様な商品を集めつつ、なおかつ、そういう外に出ていく、外に広がっていく機能も持たないと、非常に多様な機能を持つ必要があると思います。では、今日はこれで終わりにして、事務局の方から何か連絡はないでしょうか。

2.第10回懇談会の開催について

事務局より次回の懇談会内容と開催日程について各委員に説明

午後4時00分閉会

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