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第6回新市場建設協議会議事録

平成15年5月15日(木)11:00~11:45
築地市場第4会議室

(田中幹事)
ただいまから第6回新市場建設協議会をはじめます。
お手元に配付した資料ですが、豊洲新市場基本構想の要約が資料1、構想本体が資料2でございます。
始めに、碇山会長からご挨拶を申し上げます。

(碇山会長)
それでは、豊洲新市場基本構想についてご説明いたします。

(あいさつ)

(井戸委員)
お手元の資料2に基づきご説明いたします。本構想は、4章からなってます。
第1章は新市場建設の意義、第2章は新市場のコンセプト、第3章は新市場づくりの基本方向で、この章は6項目からなっております。最後に第4章に建設予定スケジュールを掲載してございます。
新市場のコンセプトは、消費と流通の変化への対応、地域のまちづくりと環境への配慮、都民と消費者に開かれた市場づくりの3つでございます。
8ページには、新市場予定地の概要として、5街区、6街区、7街区をどのように整備するのかというものを掲載してございます。
9ページ以降には、新市場の取扱規模としまして、首都圏の人口について将来予測を行い、それを踏まえて、新市場の目標取扱量を現在の量をやや上回る水準に設定したことについて記載してございます。
12ページ以降には、ゾーニング・部門構成の考え方を記載してございます。
ゾーニングについては、市場関係者だけではなく都民の方にも配慮した市場ということで、景観ゾーンと流通ゾーン、それから、賑わいゾーンの3つのゾーンを配置してございます。
流通ゾーンの部門構成や部門配置については、A案、B案、C案、D案を提示し、詳細については基本計画のなかで検討していきたいと思っております。
14ページ以降には、流通の変化に対応する市場づくりということで、まず、物流システムの効率化のイメージ図を記載してございます。
次に、情報インフラについてですが、市場の中と外をつなげるシステム作りや、どのようなシステムであれば物流の効率化が図れるのかということについて、営業という観点から検討して行かなくてはならないと思っております。
そのためには各業界が個別に検討するのではなくて、市場全体として一つの方向を見据えて、具体的に話し合いたいと思います。
桟橋については、埋立護岸に沿って全長で300メートルの範囲で設置する予定ですので、今後は、この桟橋を水産、青果がどのように使って営業をしていくのかということについて、具体的に検討していきたいと思っています。
20ページ以降には、卸売業者や仲卸業者のあり方について、活性化の観点から記載しております。今後は、新市場における加工機能のあり方や、卸・仲卸売場の規模や衛生基準に適合した仲卸売場の整備、具体的に面積などについて検討していきたいと思います。
22ページには整備手法の多様化について記載してございます。
市場施設の迅速な整備、あるいは効率的な整備をする観点から、市場用地貸付制度やPFIなどの民活型土地利用システムを導入し、整備手法の多様化を図ることが必要だと思っております。
また、使用料については、新市場に対応した使用料体系を施設内容と照らし合わせながら作りたいと思っています。
次に、環境に配慮した市場づくりでございますが、モーダルシフトや車輌から出る排気ガスの削減に取り組んでいきたいと思っております。
また、廃棄物や省資源、省エネルギー対策については、現在行っている発泡スチロールのリサイクルや省資源対策をより一層進めたいと思っております。
28ページ以降には、千客万来の市場づくりについて記載してございます。
新市場は、市場業界関係者で賑わう市場、それから地域に貢献する消費者に開かれた市場にすることを基本にして、市場づくりに取り組んで行きたいと思っております。千客万来ゾーンの規模については、来場者数として50万人から150万人を想定しております。
最後に建設予定スケジュールについてですが、平成15年度から16年度にかけて基本計画を、鋭意検討していきたいと思っております。
新市場の開場目標年次については、土地の取得や区画整理、あるいは環状2号線など要素を踏まえて、平成24年度から28年度としております。
31ページ以降は参考資料ですので、説明は割愛させていただきます。
以上でございます。

(碇山会長)
ただ今の説明につきまして、ご質問やご意見のある方は発言をお願いします。

(関本委員)
建設予定スケジュールについてですが、新市場の開場が平成24年から28年という幅があることについては、環状2号線などの要素があるということでよく分かるのですが、国などに働きかけて一日も早い環状2号線の開通と開場をよろしくお願いしたいと思います。

(井戸委員)
豊洲・晴海整備計画再改定案のなかで、環状2号線の開通が平成20年から25年に前倒しになっておりますので、関係局などと全体のスケジュールなどについて調整を行い、また、必要があれば国に対して働きかけを行い、できるだけ早い整備を行いたいと思います。

(伊藤委員)
基本計画の策定にあたり、新市場建設協議会の関わり方は今までどおりなのか、あるいは関連した部分だけについて個別に会議を開催する予定なのかを教えていただきたいと思います。

(井戸委員)
基本計画を策定するにあたり、新市場建設協議会の関わり方については今までどおり新市場建設協議会を中心にしてやっていきたいと考えておりますが、基本構想とは異なり、基本計画では具体的な話が出てくると思いますので、具体の課題に対してどう対応して進めるのかということについては、各業界団体の事務局と話し合って決めたいと思います。

(伊藤委員)
事務局同士の話し合いも確かに大切だと思いますが、事務局だけで話し合いを行うと、基本計画に対してある程度責任のある発言をしなければならなくなりますので、それはかなり苦しいと思います。それについては慎重に対応していただきたいと思います。
また、例えば青果の仲卸と水産の仲卸同士といった横断的な会議を持つことも必要だと思います。その場合、業界が業界だけで自主的に行うのもいいですが、開設者も交えて行うことも必要だと思います。
ただ時間があまりありませんので、問題点をきちんと整理しておかないと間に合わなくなり、途中で話が終わってしまうということも考えられますので、それについてはきちんとした対応をよろしくお願いします。

(泉委員)
基本計画は今回策定した基本構想を具体化したものだと思いますが、基本計画策定中に将来の見通しなどに大きな変化があった場合は、基本構想で謳われていなくても、基本計画で柔軟に対応するという理解でよろしいですね。

(井戸委員)
将来見通しはあくまでも見通しですので、流通の変化や全体に係わる都市計画、まちづくりに関する計画に変更があった場合は、それを踏まえたうえで策定したいと思います。また、そのときは個別に協議を行うのではなく、全体で意見交換をしていきながら良い方向に持っていきたいと思います。

(大澤委員)
新市場というのは開場して終わりではなく、これからずっとそこで営業していかなければならないので、20年先、あるいは30年先を見据えて検討していただきたいと思います。

(井戸委員)
開場するまで10年以上かかりますし、先ほどお話が出たように、いろいろな変化が起こる可能性もありますので、それらに対してはフレキシブルに対応していくことが必要だと思います。その中で市場の活性化を図るために、市場改革、制度改革を踏まえて、新市場のあり方について十分に検討を行うとともに、20年先、30年先を考え、ある程度のフレキシブルな仕組みを持つ整備計画にする必要があると思います。

(小俣委員)
関連事業者というのは、今の市場条例では、流通の補完及びサービスを行うことと定められていますが、この定義は大変曖昧です。今後も流通機能が重要になるであろうという状況のなかで、今までのような定義のままでいいのだろうかと思います。市場改革というのは、単に今の市場の延長線をたどるのではなく、もっと根本的なところから構造改革を行うものだと思っていますので、そのためにも、市場における関連事業者のあり方や機能を考える必要があると思います。関連事業者が市場の主役になりたいという意味ではなく、より良い市場づくりのために、市場を構成する一員として力を発揮させていただきたいと思います。しかし、条例などで決められているのに、それを無視して行う訳にもいきませんので、条例等の改正の時は、市場における関連事業者のあり方についても考慮していただきたいと思います。
また、市場全体が活性化するためにも、外の業界と中の業同士がただ単に競い合うのではなく、調整する場を用意してお互いに調整する必要があると思います。競い合うことは良いことだと思いますが、市場全体のことを考えれば、ある程度協調することも必要だと思います。

(碇山会長)
関連事業者の市場における立場は何だというような問題は、豊洲だけの問題ではありません。これは、市場改革を進める中で検討することですので、現在検討をしております。
新市場の整備と市場改革を同時に進めることは、結果的に新市場の中身を高めることにもつながると私は考えています。私は、従前から新市場を市場改革が結実された市場として位置づけたいということと、新市場は単なる場所のシフトであってはならないと申し上げてきました。新市場がただ単に築地から豊洲へ場所をシフトしただけの市場ならば、できた段階で完全に時代から取り残されると考えています。
そういう意味で、市場における関連事業者のあり方についてはもちろんですが、それ以外についても、いろいろな問題が新市場には絡んでいます。それは、新市場のためだけにやるのではなく、市場改革を進める中で検討し、必要であれば国に対して法改正をやってもらい、東京都だけでできるものがあれば条例改正を行う。それを新市場に反映させる。市場改革と新市場建設は平行してやっていかなければならないと考えています。

(鈴木委員)
基本計画を策定するにあたり、まず、この短い期間の中で使いやすい市場にするためにはということを第一に考えて検討して欲しいと思います。
新市場への交通のアクセスについてですが、いくらいい新市場ができたとしても、交通アクセスが悪ければ買出人は来られませんので、交通アクセスについては十分に配慮していただきたいと思います。

(松村委員)
交通アクセスについてですが、幹線道路については、既にご案内のとおりにできる予定ですので、それについては大丈夫だと思います。
また、出入口については、今までいろいろ議論をしてきましたが、今後も引き続き検討していきたいと思います。

(篠沢委員)

青果卸では、月に2回ほど10年後の物流について検討を行っています。
現在、青果では輸送容器の9割以上が段ボール箱ですが、10年後は段ボールとなる原料が無いかもしれないということが懸念されています。
また、将来コールドチェーン化を行ったときに、段ボール箱では湿気をすって使い物にならなくなるということも考えられます。コンテナ輸送に切り替えたとしても、今、全国のコンテナ輸送が全体に占める割合は約1.4%で、10年後は約10%になるという予測ですので、これでは新市場に対応できません。
また、コールドチェーンにしても、卸から仲卸まで本当に全部やる必要があるのかどうかということも問題になっています。
そういうことを一つ一つ皆さんと検討、解決しながら新市場づくりを行わなければならないと思っております。

(越渡委員)
買参としては市場からそれぞれが持ち帰った発泡スチロールなどの処理については、市場である程度処理していただきたいと思います。

(井戸委員)
段ボールや発泡スチロールなどの処理については、基本的には事業者や生産者、販売者、あるいは利用者が責任を持って処理をするという原則がありますので、新市場では各事業者が処理をしなくても良いというようなことはお考えいただかない方がいいと思います。それよりは、今のうちからできることは至急取り組んで、いろいろなことを試行錯誤し、その結果が新市場に浸透していくのがやり方だと思います。例えば、通い容器などを利用することなどについてはお互いに協力してやっていきたいと思います。

(越渡委員)
廃棄物の処理については、ある程度対応ができているところもありますが、まだ十分にできていないところもたくさんあります。現状ではどうにかしたくても簡単にできるものではありませんので、新市場に行けばどうにかなると期待をしている部分もありますので、それについてはよろしくお願いしたいと思います。

(井戸委員)
新市場になったからどうにかなるというのではなくて、解決方法についてお互いに具体的に話し合っていきたいと思います。

(碇山会長)
今、食の安全と衛生問題が非常にいわれておりますが、そのあたりについて、何かありますでしょうか。

(浅井委員)
これから安全性というのは、セールスポイントになると思いますので、全面的に協力したいと考えておりますが、衛生管理というのは日常的な問題であり、メンテナンスしやすい構造であるかないかというのが、後になって非常に影響を与えますので、衛生管理がしやすいような構造にしていきたいと思います。

(伊藤委員)
かつて現在地再整備と豊洲の整備を比較検討したときに、公共交通機関について問題があったと思います。その後、5年ぐらい経っていますが、やはり新市場への交通アクセスはゆりかもめが中心で、後は豊洲駅からのシャトルバスを利用するようになっていると思いますが、これについて、もう少し改善をする必要があるというような考えはお持ちでしょうか。

(井戸委員)
交通アクセスについては、先ほどご説明がありましたとおり、晴海通りと環状2号線、補助315号線が整備され、公共交通機関としてはゆりかもめが整備される予定です。ゆりかもめについては、現在でも1日あたり10万人の人を運んでいますので、かなりのキャパシティがあるかと思います。
また、道路の整備についてですが、市場はほかの局に任せきりではなく、豊洲・晴海整備計画のとおりに整備されるように建設局や港湾局などと含めて、新市場の開設に向かって、特に豊洲開発計画をきちんとやっていくための仕組みづくりに取り組んでおります。

(伊藤委員)
ゆりかもめは路線があちこちで曲がっているため、市場に直結するという意味ではあまりイメージが良くありませんし、交通の拠点である東京駅などとアクセスができていないので、現在地再整備と豊洲の整備を比較したときから進んでいないのかなという印象を受けましたので発言させていただきました。

(井戸委員)
公共交通機関を使って新市場に来る場合は、有楽町線とゆりかもめを使えば豊洲駅から4、5分で来られるかと思いますし、有楽町線とゆりかもめのアクセスについても再開発ビルのなかでつながると聞いておりますので、そのあたりについては問題ないと思います。

(碇山会長)
ほかにありませんようでしたら、これで終了にしたいと思います。
本日はどうもありがとうございました。

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