ページの先頭です

ページ内を移動するためのリンク
本文(c)へ
グローバルナビゲーション(g)へ
サイドエリア(l)へ
サイトのご利用案内(i)へ
  1. トップ
  2. 行政情報
  3. 新市場建設基本問題検討会
  4. 第11回新市場建設基本問題検討会議事録要旨

第11回新市場建設基本問題検討会議事録要旨

平成15年1月24日(金)
築地市場第4会議室

(委員長)
まず始めに、お手元の資料についてご紹介をします。

(事務局)
これは、今まで口頭、もしくは平面図で説明をしてきたことを立体的に表したものです。高さについてはわかりやすくするために大げさに表現してありますので、その点ご了承ください。
この中で確認していただきたいのは、補助315号線は高架構造なのでその下を通過することで6、7街区間の移動ができること。環状2号線と5、7街区はスロープを使って左折イン、左折アウトできること。5、7街区間はアンダーパスで自由に行き来ができることです。
6街区からは、環状2号線への左折イン、左折アウトで都心方面とアクセスできます。また、5街区には大きい出入口が2ヶ所あります。
このイメージ図には場内通路を書いてありますが、ゾーニングなどによって大きく変わりますので、単なるイメージというふうに考えてください。

(委員長)
ありがとうございました。
それでは、前回ご説明した「新市場づくりの検討結果のまとめ」について包括的に討議を行いたいと思います。

(委員)
「部門構成のあり方」についてですが、私は当初から、新市場は青果と水産を融合させたい、一体性を持たせたいということを言っていますので、「検討結果」のイに仲卸」という言葉を入れていただきたいと思います。
次に、施設内で取り引きを完結させ、衛生管理、コールドチェーン化を図ると言うことはいいと思います。しかし、荷物の積み下ろしを全て搬入・搬出バースで行うことはできるとは思えませんので、「駐車場で行わない」という言葉を削除して、ただ単に「基本とする」にしていただきたい。
現状は駐車場で積み下ろしをしていますので、ドックシェルターなどで積み下ろしを行ったときに本当に効率よくなるのかということが分かりませんし、経験もありません。また、基本構想でこういう文言が入ると、それが一人歩きしてしまうような気がしますので、よろしくお願いしたいと思います。
「情報インフラの整備」については、「情報処理の高度化は不可欠」ということと、「市場業者がシステムを構築」と言うことが書いてありますが、整合性がないような気がします。
最後に「卸・仲卸業者の活性化策」の中に、青果・水産の一体性を実現させ、効率のいい市場にするというような文言を追加して欲しいと思います。

(委員長)
今の発言に対して何かありますか。

(委員)
駐車場で荷下ろしをしない場合、小口の対応はどうするのか。駐車場で荷下ろしをしないことを基本にするが、小口は別の扱いにして欲しいと思います。

(委員)
荷下ろしを駐車場で行わないということと、ターレの移動は施設内に限ると言うことを両立させるには、施設内に駐車場をつくればいいのではないですか。
施設内に駐車場をつくり、荷の移動を立体的に行うことが、土地を有効に生かせると思います。今よりも広くなったから広く使うのではなくて、物流を立体化させて空き地を増やした方がいいと思います。
具体的には、環状2号線と補助315号線との交差点付近に全ての建物を建設し、それ以外の部分は何にでも使えるようにオープンスペースにしておく。複数階の市場にするという構想があってもいいと思います。

(委員長)
基本構想の中では、駐車場での荷積みの問題については、基本的な考え方や大枠の考えを示し、小口への対応といったことについては、基本的な考え方を踏まえたうえで検討して行けばいいと思います。
今の段階では、「駐車場では行わないことを基本とする」というような形にしておき、基本計画の中で小口を含めて検討すればいいと思います。

(委員)
私は逆に、基本構想の中に「駐車場では行わない」、「搬入、搬出バースで行い」という文言が入ると、それが一人歩きすることを懸念しています。
大量搬出や大量搬入のためには、荷受所、卸売場、荷捌き所の周辺をドックシェルターまたはプラットホーム形式にした方がいいかもしれませんが、仲卸売場の周辺をドックシェルターにして、それで対応できるとは考えられない。
それと、賑わいゾーンは、プロのための賑わいゾーンにしていただきたいと思っていますが、その閉鎖的なところにどうやって都民や消費者が入ってくるのかが分かりませんので、もう少し表現を和らげて欲しいと思います。

(事務局)
駐車場での荷下ろしについて、この資料の中に整合性がないというご指摘でしたが、これについては、「物流システム」の「検討結果」にあるように、「検討する」という表現に統一するというのではいかがでしょうか。

(委員)
ここの部分は、「ターレ」以降を削除して欲しい。

(事務局)
そうすると、「搬出入バースで行う」という表現にするということですね。

(委員)
そうです。

(委員)
バースで行うとすると、荷物を置く場所が物理的に確保できないと思います。

(委員)
買出人にとっては、仕入れから市場を出るまでの時間というのは非常に大事な問題です。今は個人や数人で買い出しをしていますが、将来は共同配送ということも考えています。そうなると、ある場所の中に小売だけが使える時間帯を設けてもらうと非常に効率がいいと思います。
もし、バースで行うとすると、今は茶屋番という管理人がいて、なおかつ本人が取りに行くということで円滑に動いていますので、そのやり方が継承されるのかということが疑問です。
また、共同配送に対応できない人が買い出しに来たときに、一々仲卸がブースまで届けて、それを買出人が取りに来るというよりは、駐車場でやれるような方法を検討して欲しいと思います。

(委員長)
駐車場での荷積み・荷下ろしや搬出入バースでの対応については表現方法を検討したいと思います。
そのほかに何かありますか。

(委員)
「取扱規模」についてですが、「検討結果」の中で1500トンという数字が出ていますが、これだと、1500トンでいいという見方もできるし、最低1500トンは確保したいという相反する見方ができるので、最低1500トンは確保する。その後は増加があるというような表現して欲しいと思います。

(事務局)
将来の取扱規模については、どこにも1500トンとは書いていません。ここの表現は、基本構想段階では取扱規模は決められないということを言っています。
しかし、基本計画では「目標取扱量」として目標値を明確に記載する必要がある。ですから、将来の取扱規模については、今後もう少し検討したいと思います。
また、数字については、最低だとか、上限だとかの見方はしなくてもいいと思います。それは、目標値と現実が乖離してきたときに考えることだと思います。

(委員)
取扱規模は明記しないということは理解していますが、今の卸売場には仲卸などが買った荷物が置いてあります。しかし、新市場ではコールドチェーン化を行うとすれば、そういう荷物は別にしなければならない。そうすると、常温部分と低温部分の両方が必要になるので、実質的に必要になる施設面積は広くなると思いますので、農林水産省基準からそのまま1500トンの場合の施設面積を算出して当てはめないで欲しいと思います。

(事務局)
それは問題ないと思います。

(委員)
今の取扱規模についてですが、資料の中に「目標取扱量」、「築地市場取扱量」、それと、「物流量は、実際の荷扱量にする」という三種類の言葉が出ていますが、どれが本当の取扱規模ですか。

(事務局)
これは概念の違いから言葉を使い分けています。2300トン、1500トンという具体的な数字は、行政計画として開場時点における卸業者の取扱量をどう見込むのかというときに、基礎になるものとして対外的に説明するときの数字です。
しかし、このほかに卸業者の売り上げにならない転送品などもありますし、実際の取扱量の中には卸売場に並ばないものもありますので、そういうものを取扱目標、目標取扱規模というように表現して、それぞれを使い分けています。

(委員)
言葉の使い分けをする必要がありますか。

(事務局)
今まで、取扱量といえば、全国どこでも卸売業者の販売量だったわけです。それを新市場では、実際の卸業者の取扱量を施設規模の根拠にするといっているわけですから、そこは数字の継続性の観点からも使い分ける必要があると思います。

(委員)
新市場をつくるときに国から出る補助金の額は、2300トンが基礎になりますか。

(事務局)
それは分かりませんが、実際に取り扱う量は卸業者の販売量より多いわけですから、言葉を使い分けることで説明をしていきたいと考えています。

(委員)
それは、新市場では卸業者が実際に取り扱う量に対応できるだけの規模を持った施設にするということですか。

(事務局)
そのように考えています。

(委員)
その実際に卸業者が取り扱う量というのは、今の取扱量より多めに考えてもいいのですか。

(事務局)
新市場における目標取扱量は、「現在の取扱量をやや上回る水準で設定する」と考えています。また、その現在の取扱量ですが、都として把握しているのは1日だけの調査で分かったものですから、それだけで決めつけるとは言っていません。ただ、共通認識を図るためにも参考として掲載をしたということです。

(委員長)
農林水産省では、施設規模は卸業者の販売扱いとなる取扱規模というふうに考えていますので、また、補助金の算定基礎も取扱規模に相当するものだと言っています。しかし、新市場では、転送品も含めて卸業者が実際に取り扱う量を施設規模の根拠とするといっていますので、その説明のためにこのように使い分けをしています。

(事務局)
新市場でも、転送品などは取扱量に含めないという考え方もあるかもしれませんが、実際に取り扱っている以上、それを農林水産省に認めてもらいたいと言うことからこのような表現方法にしています。

(委員)
市場とは誰のためつくるのかというと、一つは産地・生産者のため、もう一つは消費者、言い換えれば買出人のためです。しかし、今まであまり産地・生産者にとって使いやすい市場という観点からは議論していないような気がします。
今は、産地からのトラックが築地市場のそばまで、荷を降ろすために5時間も6時間も待っているという状況ですから、これをどうにかしないと産地・生産者が使いやすい市場になったとは言えないと思います。
そのためにも、それぞれのゾーニング案をシミュレーションして具体的なイメージができてから結論を出して欲しいと思います。

(委員長)
ゾーニングをシミュレーション化するということについては、結論を出す前にやりたいとは考えています。
産地・生産者にとって使いやすい市場の具体的なイメージなどはありますか。

(委員)
産地から来たトラックが市場にスムーズに入って、荷をすぐに降ろし、そのまま出ることができることが、産地・生産者にとって使いやすい市場だと思います。

(委員)
例えば、雪が降ったりすると東北・北海道あるいは新潟方面からの荷の到着が、普段なら夜中の2時、3時なのが、4時、5時になってしまう。運転手はとにかく産地からセリ場に持って行けといわれているが、セリ場では時間的に受けることができない。持って帰るなりして自分のところで預かるしかなくなってしまう。これでは、産地・生産者を大事にしているとは言えないと思います。
新市場では、こういうときの荷の取扱い方法や、荷の集め方、温度管理された施設内での保管方法などをゾーニングと関連して検討する必要があると思います。

(委員長)
これは、90キロ規制とも関連することだと思いますので、併せて検討したいと思います。

(委員)
今年の9月から始まる90キロ規制ですが、産地では真剣に検討しています。
産地とすれば、出荷時間を早めることや航空便を使うことを検討しなければならないし、現状の物量を維持することができるのかということを懸念しています。また、荷が到着する時間にかなりばらつきが出ると思います。そうしたときに、いかに来た荷物を早く降ろして、品質劣化を防ぐように保管しておくかといったことも検討しなければならないと思います。
そういった荷を受け取る、または届けるといったランニングコストがかからない設備を検討する必要があります。

(委員)
卸からすると、今までは産地から荷物を如何に早く搬出するかということを一番に考えてきたわけですが、これからは買い出しやすい市場にしなくてはならない。そうしたときに、買い出ししやすいということと産地への対応をどういうようにすりあわせたらいいのかというのを検討したいと思います。
その検討方法ですが、まず買い出しやすい機能を考えて、その次に産地対応を考える。産地からの車と買出人の車が一連した流れで効率よく出入りできる方法を検討したいと思います。
また、新市場では今まで以上に荷物に関する情報の受発信が多くなると思いますが、その情報を切らさないためにはコールドチェーン化と一体にするのかといったことも検討しなければならないと思います。

(委員長)
確かに今までは買い出しやすい市場をつくるためにはということを中心に議論を行ってきたわけですが、それは、産地を軽視していたわけではない。産地・生産者にも使いやすい市場をつくるという気持ちは皆さん同じだと思います。
しかしながら、そういう記述が資料の中にありませんので、表現方法を工夫したいと思います。

(委員)
産地からの苦情の原因は、産地からのトラックの滞留時間が長いというものの他に荷物が雨ざらしになるといった市場側に問題があるからです。また、売場が低温化されていないということもありますので、我々がその設備を自腹で用意しなければならないといったこともあります。
新市場では、こういった問題を全て解決して、産地から買出人まで全てが満足できるようにして欲しいと思います。

(委員長)
産地から買出人まで全てが満足できるような施設にするための方法を、90キロ規制を含めて検討していきたいと思います。また、各業界内でも検討の程よろしくお願いします。

(委員)
桟橋については、「桟橋から市場への荷の搬入は、トラック輸送によるものとし、スロープを整備する」ということが書いてありますが、現状のままの利用方法が続くのであればそれでもいいと思いますが、将来、コンテナ船が入ってきたときはどうするのかが疑問です。桟橋にコンテナ専用のクレーンを設置すると、景観を阻害しますのでそこの部分についてお聞きしたいと思います。
次は、「新市場における加工機能のあり方」は、仲卸業者と加工業者だけが使用できるというように解釈できますが、これは、荷受はできないという意味なのかどうかということをお聞きしたいと思います。
最後にお聞きしたいことは、「通勤用車両用立体駐車場」は団体ごとにつくるのかということです。

(事務局)
桟橋から市場へ荷物を運ぶ手段は三つあると思いますが、最終的にはトラックが一番可能性があるという結論になりましたので、このように表現してあります。また、コンテナ専用のクレーンを桟橋に設置するにあたり、相当数のコンテナ船が来るという予測がないと難しいと思います。また、将来、新市場に来る船が全部コンテナ船になるという可能性も少ないと思います。
クレーンなどを設置するには大変コストがかかる話ですので、基本構想としては、スロープを設置して、トラックで行うというようにしておきたいと思います。
加工機能については、専門部会でそういう発言がありましたし、他市場では既に進出しているというようなことを踏まえて、このように表現しました。しかし、業界内全員の合意を得たうえで記載したわけではありませんので、できる、できないと言ったことも含めてこのように表現しているということです。これについては今後検討していきたいと思います。
次に通勤用駐車場についてですが、業界が共同してつくる方法もあると思いますし、外部に委託する方法もあると思います。東京都としては、でき得る限り皆さん方にやっていただきたいと思っています。

(委員)
使用料についてですが、先ほど、新市場では実際の取扱量を施設規模の根拠にするという話がありましたが、転送物などは卸業者の販売には入りませんが市場施設は使っています。その部分の使用をどうするのかということを入れて欲しいと思います。

(委員長)
通過物については、今の築地市場にあるのは分かっていますが、今は現実的には使用料を徴収できていませんので、新市場では施設を使うからには負担していただきたいということを明確にしたということです。

(事務局)
今、市場別使用料の検討を行っていますが、その一環として、通過物使用料を何らかの方法で徴収できないかということを検討中です。

(委員)
市場別使用料は導入されるのか心配です。

今の使用料体系ですと、築地市場は東京都で一番古い市場ですので使用料が一番安いはずですが、大田を含めて新しい市場にかかる費用も全て均一にして請求されるので、その分、余分に払っているような気がします。

ですから、新市場ができた段階で市場別使用料を導入されると、なんか割が合わない気がしますので、その辺をよろしくお願いします。

(事務局)

市場別に見ますと、築地市場は他の市場に比べていろいろなところに費用がかかりますので、そんなに安いわけではありません。むしろ、他市場からは、築地市場だけ費用をかけてうちは何もしてくれないという話もあります。
この話は、大変長くなりますので、また別の機会にお願いします。

(委員)
話が中断してしまいましたが、通過物使用料については、過去において運送会社から徴収したこともありましたが、全ての運送会社から徴収できないということもあり、業者間で不公平という苦情と徴収に対する人件費に見合わないということで中止した経緯があります。
しかしながら、市場の中を通過するということは経費がかかるということですので、そこにかかる経費を正確に算出して、市場内を通過するものに対しては全て徴収するということを明確にすれば、たとえ、新しく費用負担が生じたとしても納得してもらえると思います。

(委員長)
使用料については、いろいろな問題を体系化して検討したいと思います。
この問題については、既に検討会などで検討項目としてあげていますので、なるべく早く結論を出したいと思います。そうしないと、業界としても、新市場に移転したときに発生する費用負担を計算して、これからいろいろなことの最終判断の材料にしていただきたいと思います。

(委員)
「情報インフラの整備」についてですが、「検討結果」に「市場施設の使用制限の緩和等の措置を講ずる」とありますが、市場業者として積極的に行うのは分かりますが、開設者としてもいろいろと協力していただきたいと思います。
あと、「千客万来」ですが、「検討結果」に「開かれた市場づくりを行う」とありまして、お店や料理教室などのいろいろなことが書いてあります。確かにそれは分かりますが、原則的には市場業者や買出人のための施設が拡大したものだと考えますので、千客万来のために施設をつくっても意味がないと思います。
「ゾーニングの考え方」にも同じような記述がありますが、ここも、市場本来の賑わいがあって、一般の消費者は食のプロが扱う食材を扱う店を見る、またはそういう食堂で食べるということに魅力を感じているはずですので、少し表現方法を考えて欲しいと思います。

(委員)
「部門構成のあり方」の「検討結果」に書いてある「青果・水産の一体性」というのが、ワンストップ・ショッピング機能のことを言っているのであれば、もう少し具体的に記載して欲しいと思います。

(事務局)
ここは、街区が分かれているのでその一体性を持たせるためにはという意味です。ワンストップ・ショッピング機能のことを言っているわけではありません。

(委員)
桟橋から市場への荷の搬入についてですが、トラックに限定した記載方法ではなく、「原則として」とか「当面は」といった表現にして欲しいと思います。
あと、景観の配慮についても、「構造デザインとする」というところまで詳しく書かなくてもいいと思います。
最後に、少数意見かもしれませんが、物流の立体化ということも記載していただきたいと思います。

(事務局)
新市場ではここに桟橋を設置するという以上、どういうふうに桟橋の荷を市場施設内に運ぶのかと言うことを説明しておく必要があります。ここである程度きちんとしていないと、関係部署と調整ができません。
もう一つ、ここでコンテナを明確に表現していないのは、モーダルシフトへの移行も含めてどこまで増えるのかということがあまりにも未知数ですので、それについてはもう少し具体的になってきた段階で改めて検討したいと思っています。

(委員)
桟橋は青果と水産のどちらの荷が多いと考えていますか。

(事務局)
これからは、今までの水産物の他に、遠隔地から青果物が運ばれてくるというふうに見ています。

(委員)
桟橋がある場所が、部門構成を決めるときに何か影響しますか。

(事務局)
それはありません。桟橋に降ろした荷は、コンテナであろうと何であろうとトラックに乗せなければならないと考えていますので、トラックが少し走るか、長く走るかの違いだけしかないと思っています。
トラックで荷を移動させるのであれば、桟橋のある場所が、レイアウトを束縛することはないと思っています。

(委員)
モーダルシフトするにあたって、今のテクノスーパーライナーを海運に使おうとするとコストがかかって使えないことははっきりしています。
しかし、2005年以降に量産体制に入って、どんどん就航し始めたときにコストがどれくらい下がるのかということを判断してから検討が始まると思っています。
将来、青果物が船で来るときはバルクとコンテナの両方が来ると思っていますので、コンテナで来るにしても、バラ積みで来るにしても対応できるように桟橋を設計しておいて欲しいと思います。

(事務局)
都としても、いろいろな問題はありますが、モーダルシフトを想定しています。
しかし、新市場の桟橋を通常の港湾施設のように、積み荷の一部が市場向けだからそれだけを降ろすというようなことは考えていません。あくまでも、積み荷のほとんどが市場向けという船だけを対象に考えています。
そうなると一回で相当量の荷が搬入されるわけですから、それに対応できるようにストックヤードを皆さん自身で用意しますかと言うことをお聞きしているわけです。それよりは、むしろある程度保存が利くようなものを一回で大量にもって来るというようなことの方が可能性はあると思っています。桟橋の延長は300mです。その範囲内でできることを検討したいと思います。都としては、ここの桟橋を通常の港湾施設にするつもりは毛頭ありません。
もし、そんなにたくさんのコンテナがしょっちゅう搬入されるようであれば、専用埠頭で行った方がコストもかからなくていいと思います。

(委員)
マグロ船に限って言えば、1船の中に、いろいろな市場向けのマグロを積んでいますので、新市場によってくれれば、引き取ったマグロを外の冷蔵庫や自分で管轄している冷蔵庫、あるいは市場の中の冷蔵庫に入れるということもできると思います。そういうふうに考えれば、1回の取扱量は大量でなくても、頻繁に起こると思います。
また、そういう使い方であれば、特別な埠頭施設はいらないと思っています。
それと、荷物を市場へ運ぶ方法ですが、ある程度の量であればトラックでもやむを得ないとは思いますが、もう少し合理的な方法を検討して欲しいと思います。

(委員長)
それでは皆さんからいただいたご意見をこの資料に反映させたいと思います。

(委員)
千客万来と賑わいのイメージについてお聞きしたいのですが、千客万来は一般の消費者に市場を開放するということ。それから、賑わいは、買出人を中心にした、市場そもそもの賑わいというふうに解釈しています。そうすると、環状2号線と補助315号線沿いにある施設はまさしく千客万来を意味していて、それ以外は賑わいを示していると思います。
最近、消費者の方が市場で買い出しをしているという話を聞きますが、やはり、買出人のようにある程度まとまった量は買っていない。つまり、買出人を対象にする場合は、販売店がホールセールである必要があると思います。
そうすると、物理的に買出人と一般の消費者を区分けすれば混乱は生じないと思いますが、今のような形だと機能的に混乱が生じてしまいますので、新市場ではそのあたりを何とかして欲しいと思います。

(委員長)
それは、表現の仕方として、賑わいは、買出人が来ることによっておこるものだし、千客万来は都民や消費者が来られることによっておこるものなので、言葉を使い分けるとともに、街区分けといったものも明確にして欲しいということだと思います。それについては、基本計画を策定するときにゾーニングをシミュレーションしたいと考えていますので、そのときに併せて考えたいと思います。

(委員)
開かれた市場という意味は、いかに都民や消費者に市場を開放するかという意味だと思いますが、東京都が千客万来と賑わいというものを分けて定義づけましたので、逆に遮断しているような気がします。
関西の方の市場では、プロが使っているものを消費者にお裾分けするという意識が、長い時間をかけて基本的な考え方として組み込まれていったというような気がします。そうすると、千客万来と賑わいというのを分けて考えていいものなのかという疑問があります。

(委員)
新市場の周辺に何ができるのか分かりませんが、新市場を整備するときの基本方針は、市場とはなんだというところから考えた方がいいと思います。市場内にホールセール機能やリテール機能を設置するならば、買出人がローコストで時間がかからないゾーニングを検討しなくてはならない。

(委員)
仲卸とすれば、買出人が買い回りやすい市場をつくって、市場にたくさん買出人が集まって欲しいと思います。また、その買い廻り範囲は消費者とは分けたい。
対外的に説明するときに、新市場は都民に開放するというのはいいと思いますが、その範囲と、プロが買い回る範囲は別にして、できれば青果と水産を一体化させ、さらなる買い廻りの利便性を向上させたいと思います。

(委員)
千客万来についてですが、これをつくる明確なコンセプトが業界に伝わってこない気がします。
どうしても、ここの施設は緩衝帯というような意味合いでしか見られませんので、もう少しきちんとして欲しいと思います。

(委員長)
東京都の考え方をお伝えする方法はいろいろあるかと思います。ニュースを発行したり、説明会を開催したり、業界におじゃましたり、日刊新聞に掲載してもらったりと様々です。ですから、もう少し詳しくお聞きになりたいということであれば、教えていただきたいと思います。後日おじゃまさせていただいて詳しくご説明させていただきます。
あと、千客万来の中身ですが、これから皆さんと詰めていくことだと思います。

(事務局)
千客万来に関する意見の中で、一つ確認しておきたいのは、先ほど千客万来のための施設をつくることは本末転倒であるというような発言がありましたが、それは、「千客万来ゾーン」の中の「市場施設を都民・消費者に開放する場合」に当てはまるという解釈でよろしいかということです。
ここで言っていることは、千客万来のために特別な施設はつくらない。都民・消費者に対しては、関連店舗や仲卸売場を開放することでサービス提供を行う。
料理教室については、既に業界団体が行っていますし、あとは、見学者通路やホールを整備すればそれでいいということを言っているわけです。
それとも、それすらもいらないということなのか。しかし、そうなると、今築地にお昼を食べに来る人たちも全て閉め出してしまうということですから、何かお考えがあるのかを確認させてください。

(委員)
ことさら都民・消費者向けの施設をつくっても、来ないと思います。むしろ、市場機能を充実して、プロが使う場所を都民・消費者が体験することが市場のPRになると思います。
例えば、利用できる時間帯を広げたり、あるいは都民・消費者も利用しやすいように施設や機能を広げるというやり方もあると思います。
また、見学者通路などの市場PR施設は整備した方がいいと思っています。

(事務局)
そのようなことを「千客万来」の「検討結果」では表現していると思いますが。

(委員)
そこの部分は3つの案が併記してあって、この考え方をこれからどう進めていくかということですから、私はいいと思っています。
しかし、「千客万来のイメージ」を見たときは大変なショックを受けました。

(事務局)
あそこに書いてあった、事務所、駐車場というのは業界や東京都の事務所、または通勤用駐車場になるということも含めて書いてあるわけです。
また、商業施設についても、場合によっては関連店舗だけになるかもしれないし、外部からテナントを入れるかもしれないということです。

(委員)
資料の中で、千客万来だから都民・消費者に来てくださいというものと、衛生管理の観点から「見学者、消費者等の入場規制」という相反する表現がありますので、表現方法を検討していただきたいと思います。

(委員長)
他に何かありますでしょうか。

(委員)
この資料の中には、新市場というのはどういう市場なのかということが記載されていませんので、基本構想を策定するときは是非とも検討してから記載して欲しいと思います。

(委員長)
新市場のコンセプトについては協議会で検討することになると思います。
2月3日の協議会で、今までの検討の結果を報告するわけですが、そのときにコンセプトも検討会で議論しろと言うことになれば、改めて検討会を開催し、皆さんで議論することになると思います。

(委員)
本来はコンセプトの議論が終わってから、検討項目の議論にはいると思います。

(事務局)
コンセプト案については、既に第2回目の協議会に検討項目と一緒に提出しています。そのときに、コンセプトの議論をしてから検討項目を議論しましょうという話をしたのですが、協議会の委員から、コンセプトという抽象的なことを議論するより、先に検討項目を議論して、新市場でできることをはっきりさせてからコンセプトを議論しようという意見がありましたので、そのようにしました。

(委員)
今までやってきた検討項目ごとの議論とコンセプトを項目ごとに合わせたら修正しなければならないこともあると思いますが、それを検討会員が分からないまま協議会で議論することがおかしいということを言いたいのです。

(事務局)
コンセプトについては検討会で議論するか、協議会で議論するかの二つの考え方がありますので、今度の協議会で決定したいと思います。

(委員)
そうすると、協議会でコンセプトについては協議会で議論するということになれば、検討会は今日で最後になるわけですね。

(事務局)
そうなることも考えられます。

(委員)
もう一つ確認したいのですが、千客万来専門部会のまとめに、融合型は「千客万来ゾーン独自の施設整備は行わない」と記載してありますが、これは、関連店舗はつくるが、そのほかの施設はつくらないという意味ですか。

(事務局)
そういう意味です。

(委員)
また、「休市日は賑わいの創出ができない」とはどういう意味ですか。

(事務局)
これは市場を開放することで賑わいを創出するということは、休市日や日曜日は市場はやっていませんので、必然的に賑わいが創出されないという意味です。
そうすると、新市場は千客万来なので消費者サービスを行っていますといっても、都民・消費者からはこの程度かと言われると思います。

(委員長)
それでは、「新市場づくりの検討項目のまとめ」についていただいた意見については、再度内部で協議をしまして、東京都で修正すべきところは修正するというように一任していただきたいと思います。
それでは、これで終了にしたいと思います。ありがとうございました。

ここからサイトのご利用案内です。

サイトのご利用案内ここまでです。