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第5回新市場建設基本問題検討会議事録要旨

平成14年8月23日(金)
築地市場第4会議室

(委員長)
それでは、始めさせていただきます。
今回は千客万来の市場づくりのところから議論したいと思います。

(委員)
食関連産業の集積のあり方というのはどういうことですか。

(事務局)
新市場は、現に、築地にいる市場業者の方だけでつくるというふうに限定しなくてもいいだろうと考えてます。場合によっては、新しい業種の方の参入もあり得ると思っています。
ただし、現実問題として、中央卸売市場の周辺に膨大な食関連産業を集積するだけのスペースはないため、市場予定地の中に余裕が出てくれば、そこを活用するというふうに考えています。

(委員)
新しい食関連産業を含めた集積ということですか。

(事務局)
そういうことです。
しかし、食関連産業の集積といっても、メインは中央卸売市場だと考えています。

(委員)
中小小売店というのは、築地で扱っている品物を販売する店舗のことですか。

(事務局)
千客万来の一つとして、買出人、生産者・出荷者、流通業者で賑わう市場づくりがあります。そのためには、もっと買出人を大事にする必要があるのではないかと思っております。

(委員)
賑わいゾーンが、4、5、6街区にまたがっていますが、広さが分からない。
次に、市場用地内で賑わいを考えるとしているにもかかわらず、市場用地ではない4街区に賑わいゾーンがまたがっている理由が分からない。
それから、賑わいゾーン同士のつながりをどうするのかということ。
最後に、言葉なんですが、千客万来と賑わいという2つの言い方がありますが、これはどういうことなのか。賑わいというのは、業者を対象として市場を賑やかにすることで、千客万来というのは、業者と一般の消費者などに開かれた市場にするという解釈でいいのか。

(委員長)
4街区との関連ですが、今後開催される豊洲地区開発協議会で中央卸売市場としての豊洲地区のまちづくりについての考え方を提案していきたいと思います。

(事務局)
4街区の開発は東京ガスさんが行います。豊洲を開発するにあたり、地域の賑わいに関する施設はこの部分に設置するということを地権者等の間で合意しているため、このような記載になっています。市場としての賑わい施設を4街区につくるという意味ではありません。
賑わいと千客万来という言葉の違いですが、今の発言の通りで良いと思います。

(委員)
地権者との話し合いはどの程度まで進んでいますか。

(委員長)
現在、豊洲地区開発整備計画の改訂案を作成しているところです。
この中では、市場が賑わいを創出して、周辺地区と連携することによってまちの活性化を図るとともに、豊洲のまちづくりに貢献するということになっています。

(委員)
そういう広い観点から賑わいを考えた場合、今までのやり方や規模では通用しないのではないか。例えば、外部から業者を導入して全く新しい視点でまちづくりを考える必要があるのではないか。

(委員長)
今のやり方のまま新市場に行った場合、豊洲全体のまちづくりには貢献できません。
新しいやり方などを検討する必要があります。

(事務局)
賑わい施設については、まず、買出人をどうすれば増やすことができるのか、次に、そのためには仲卸は何をすべきなのかということを考えなければなりません。賑わい施設だから関連だけが考えればいいということではありません。

(委員)
賑わいというのは、目的ではなくて、結果ではないのか。仲卸に買出人が集まることが本来の賑わいではないのか。

(委員長)
賑わいは、すべての業者に関係しています。
例えば、消費者・見学者対応ですが、市場施設を開放するということは中央卸売市場全体で対応していかなければなりません。
次に、豊洲に市場をつくる以上、メリットがないといけないわけです。つまり、市場本来の機能が活性化することによって賑わいをもたらす。賑わいは結果であるという考え方は当然ですが、違う観点から見れば目的でもあるということです。

(委員)
景観は、周囲との調和を考えれば市場用地の中で考えなければならない事項である。
賑わいについて、買出人をどうやって増やすかという問題については、継続的に検討すべき事項だと思います。また、地域に貢献する千客万来ゾーンについては、これとは別に考える必要があると思っています。

(委員)
開かれた市場に消費者が求めているのは、食文化体験ゾーンではないだろうか。
豊洲のまちづくりとして大事なことは、都市開発と市場が一体となることです。そのためには、卸、仲卸、関連が連携し、見学に来た消費者に安全、安心な食品を提供し、満足してもらうことです。
そのとき、業者とそれ以外の消費者をどうやって区別するかですが、メンバーズカードを発行し、登録制にする方法はどうだろうかと思っています。これによって、業者とそれ以外の消費者の両方を一元的に管理することができる。

(委員)
流通業者で賑わう市場づくりと部門構成のあり方については、深い関係がある。飲食店と消費者は合わせて考えやすい。しかし、小売業は性格が違うと思います。少量のものを多品種置くとなれば、相対で仕入れる以外方法はないため競りの根源は崩れる。競りは単品大量販売というのが1つの特徴にある。ワンストップショッピングを行うには、いろいろな品物の精算が1カ所でできるようになる必要がある。その精算方法がカードということもあり得る。

(委員)
今、ある店舗では過去に実績がある客なのかどうなのかをコンピューターで登録して明確に区別している。登録してある客が再度購入する場合、値引き等のメリットがある。だからまた行く。市場にもそういう仕掛けが必要な気がする。

(委員)
市場内にある卸や仲卸などの各業者が、目標に向かって能力を持った人間を育てながら営業していくのがこれからのあり方だと思う。
アンテナショップの導入は、間違えると自分自身の首を絞めかねない。

(委員)
小売店は、仕入れにかかる費用が安くなければならない。しかし、新市場の場合、仕入れにどのくらいの費用がかかるのかが分からない。
また、搬出ブースをどう使うのかが分からない。ただ、今の買荷保管所のような機能は新市場でも必要になると思う。

(委員)
豊洲への移転は、取扱量が大きくなって、また、買出人に対してもメリットがあるようにして欲しいと思います。
買出人には様々な規模の方がいます。買い出し量が多い買出人も買い出し量が少ない買出人も平等に扱って欲しいと思います。
また、駐車場と搬入、搬出バースとの関係ですが、搬出バースを使うほどではない荷物の量という場合もあるはずです。この辺りも今後検討して欲しいと思っています。
また、動線についていろいろなパターンをつくって欲しいと思います。

(委員)
要望としては、買い出しに来たときに車を駐車場にスムーズにおけて、買い出しがしやすい市場にして欲しいというのがあります。

(委員)
市場機能は専門性がある。現状として、市場機能が広報や見学者によって一般に周知されてきているが、専門性が拡散されて欲しくないという意見があります。
豊洲のまちづくりに貢献する市場であることは当然ですが、その方法が単なる客寄せ的なものによるのではなくて、本来の市場機能を強化し、その結果貢献するというのが本来のやり方ではないのかと思います。

(委員長)
それでは、「流通の変化に対応した卸、仲卸業者の機能と売場等施設の検討」について、検討したいと思います。

(委員)
市場で行っていることは、産地から集荷して、価格形成を行って、不特定多数者に分配をすることです。これを特定者に分配することは法律に抵触してしまう。しかし、営業の観点から見ると大量購入をする業者を大事にせざるを得ない。
そうすると違う方法で利益を上げるには、水産、青果といった垣根を取り、消費者がすべてを一括して買い出しやすい機能というものを考える必要がある。
そのためには、卸、仲卸が意識改革を行い、外部の各業界から受けている指摘を解消していかなければならない。

(委員長)
卸、仲卸はどういった立場に立つべきなのかという議論になると思います。

(委員)
市場でまず第一に行うべきものは入荷、分化、出荷の3つ。
次に、商品を小売店等に販売すること。
最後に、加工や、リテールサポートを行うこと。
この順番を間違えないで議論していくことが大切です。

(事務局)
現在、全国中央卸売市場協議会に、システム改革委員会を設置し、現在の市場システムにあるさまざまな規制を緩和することを議論しています。規制緩和することによって市場が活性化するのかしないのかということを含めて議論をしています。
こういったことを踏まえた上でこれからの10年後を見据えて議論をしていただきたいと思います。

(委員)
生産者が自分が作った作物に値段が付けられないのは時代遅れだという話を聞いたことがあります。だからこそ、規制緩和という話がでてくるのかなと思います。

(事務局)
現在、農林水産省では生鮮食料品の流通に関する効率化の研究会を設置しています。しかし、この研究会には、市場関係者は2名しかおらず、市場流通より市場外流通の方がいいという意見があります。それは、市場が多段階流通の一端を担っていて、多段階流通が高コスト構造の要因という判断があるからです。しかし、それを省けば低コスト化できるのかといえばそうではない。だから、それを答えられるシステムを作り、市場そのものの存在意義を出せるような議論が必要になると思います。

(委員)
市場があることのメリットの一つとして、消費者が求めるものをすぐ調達できる機動性だと思います。
もう1つは、出荷者に対する信頼性。また決済に関する確実性。
このへんは、川下から見ている限りなかなか分かりにくい点ですから、消費者は市場の存在意義がわかりにくいのかなと思います。
このへんをきちっとした上で新しい機能を付加して行くような形で新市場の建設を行ってください。

(委員)
市場の根本に無ければならないものは、決済や品質、衛生などの面から消費者の信頼を得ることだと思います。今までそのためにわれわれは努力をしてきた。しかし、それを今までとは違う効率化という観点から見て、非効率だから市場物流は悪いという判断は納得できない。
効率化だけを優先させると、市場に対する信頼性が無くなってしまう。そのあたりのバランスが新市場では必要になると思います。

(委員長)
市場としてなければならないシステムは保持していかなければならないと思います。しかし、それが既得権のようなもので、本当に市場として必要なシステムかどうかが分からないものであれば、この移転を契機に見直しをする必要がある。

(委員)
市場にかかる費用の目安の一つに相場というものがあり、それがコストという言い方になっているものがある。消費者に相場というものはなかなか理解されにくい。
これから新市場をつくるにあたって、ITの導入を初めとして新しい試みがでてくると思います。そのときそれらにかかる費用が明確になって、新しい販売価格を消費者に改めて提示する。そのとき本当の市場流通にかかる経費を消費者や生産者に伝えられると思っています。

(委員)
出荷者が市場に出荷する理由は、決済の早さや集荷力、品揃えなどだと思います。
ただ量販店と違って、市場はその時々によって物流にかかる経費が変わる。これが出荷者に理解できない部分だと思います。新市場では物流にかかる経費のうち、途中にかかるコストを軽減し、なおかつ一元的に管理するシステムを導入する必要があると思います。

(委員)
今、市場流通が悪くて、市場外流通が良いという評判があるのは知っています。
しかし、市場の良さというのもありまして、例えば決済の早さというのもそうですが、天然物である鮮魚を産地から集荷し、あらゆる層に応えられるだけの品揃えができる。これは産直方式ではなかなかここまでできない。
また、いろいろの種類の魚を安定的に消費者に出荷できる。こういうところに市場の良さがあると思います。
つまり、市場流通に批判があるのであれば、それを解消すればよいという話になります。動線を確保し、経費を削減し、時間を短縮する。こういう仕組みを作る必要があると思っています。
それを踏まえた上でハードとソフトの整合性はとれるのか、大口、小口は分けた方がいいのかという議論をすべきなのかなと思います。

(委員長)
今までいただいたご意見は改めて議論していきたいと思います。

(委員)
新市場に対応できない経営規模の業者は入れないのですか。

(委員長)
市場の活性化や業者のあり方などを踏まえた上で今後議論していきたいと思います。
次に、「整備手法、市場施設の利用及び使用料のあり方」です。

(委員)
「千客万来ゾーンなどについて、上記の手法に加え民活手法の導入を進める」というのは、賃貸方式などのことですか。

(事務局)
もう少し広く考えております。千客万来ゾーンを今までのような考え方でつくるつもりはありません。千客万来ゾーンは、エンドユーザーのことを卸、仲卸などの市場業者全体が考えて集客量のある施設にする必要があると思っています。そうなると外部からデベロッパーなどの参入ということも十分に考えられるわけです。そういった意味から民活手法の導入と記載しました。
ただ、問題なのはそういう施設が制度的に市場と関連しているかということです。いろいろ難しい面もありますが是非とも検討をしたいと思っています。

(委員)
民活方式で行った場合、借地権などが発生して、立ち退きを要求できないということはありますか。

(事務局)
民活方式は様々な制約がある定期借地権ですのでそれは大丈夫です。

(委員)
今度改めて詳しく聞かせてください。

(委員長)
民活方式は、市場の所有権は開設者が有しているが、その中身の使い方は一定期間皆さんにお任せすることで市場を活性化させようという方式です。ですから、現在採用されている方法だけでなく新市場に対応した民活方式を検討する必要もあると思っています。
それでは、包括討議は以上で終了させていただきます。
次回以降につきましては、各団体から出されました都から提案した検討事項についての疑問、意見、追加事項について議論したいと思います。
それから、10月以降、専門分野別に議論をしたいと考えておりますが、そのテーマや設置する専門部会の数、進め方について議論をしたいと思っています。
以上を持ちまして終了とさせていただきます。

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