ページの先頭です

ページ内を移動するためのリンク
本文(c)へ
グローバルナビゲーション(g)へ
サイドエリア(l)へ
サイトのご利用案内(i)へ

野菜・くだ物編

市場には、どこから・どのくらい・どんな物がやってくるのかな?

質問1 市場の野菜・くだ物はどこからやってくるの?

答え1

東京都の中央卸売市場に集まる野菜・くだ物の主な産地のベスト3は以下の表のとおりです。

野菜くだ物
1位 北海道(14.6%・23万トン)
2位 千葉(14.2%・22万トン)
3位 茨城(13.3%・21万トン)
1位 愛媛(11.0%・5.8万トン)
2位 青森(9.8%・5.2万トン)
3位 フィリピン(9.3%・4.9万トン)

質問2 一日あたり、どのくらいの量が入荷されているの?

答え2

東京都中央卸売市場には、1日あたり約7,900トンの野菜や果物が入荷します。年間では約220万トンもの野菜や果物を取り扱っています。

1日当たり取扱高(平成20年)
1日当たり数量 7,900トン
1日当たり金額 19億2278万円

質問3 どんな野菜・くだ物が入荷されているの?

答え3

東京の中央卸売市場に入荷される野菜・くだ物の種類ベスト3は以下の表のとおりです。

野菜くだ物
1位 キャベツ(11.1%・17.6万トン)
2位 ダイコン(8.7%・13.7万トン)
3位 タマネギ(8.5%・13.4万トン)
1位 みかん(22.8%・12.0万トン)
2位 りんご(13.5%・7.1万トン)
3位 すいか(8.9%・4.7万トン)

質問4 市場へ入荷した物はどこへ行くの?

答え4

東京都中央卸売市場に入荷された野菜・くだ物が運び出される先は以下の表のとおりです。
この数値から、半分以上の野菜・くだ物が東京都内で消費されていますが、東京近県にも流通していることが分かります。

1位 東京都内(56.7%)
2位 埼玉県(11.8%)
3位 神奈川県(9.6%)
4位 千葉県(7.2%)

質問5 野菜・くだ物は何種類あるの?

答え5

野菜とくだ物の種類は品種の改良なども進んでいて350種類以上あると言われていますが、そのうち東京都中央卸売市場では240種類(野菜142種類・果実98種類)の統計をとっています。

質問6 一番高い野菜・くだ物は?一番安い野菜・くだ物は?

答え6

東京の中央卸売市場で取り扱っている、いちばん高い野菜・くだ物、
いちばん安い野菜・くだ物の種類は・・・。

ねだんの高い野菜

1位 まつたけ(8,290円/kgあたり)
2位 わさび(4,697円/kgあたり)
3位 たらの芽(3,860円/kgあたり)

ねだんの高いくだ物

1位 ブルーベリー(2,054円/kgあたり)
2位 マンゴー(1,970円/kgあたり)
3位 おうとう(1,892円/kgあたり)

ねだんの安い野菜

1位 はくさい(62円/kgあたり)
2位 だいこん(77円/kgあたり)
3位 キャベツ(78円/kgあたり)

ねだんの安いくだ物

1位 長十郎[なし](107円/kgあたり)
2位 ハネジューメロン(128円/kgあたり)
3位 なつみかん(140円/kgあたり)

質問7 輸入野菜・くだ物は、どんなものがあるの?

答え7

東京都中央卸売市場で取り扱う品目のうち外国産の取扱数量が
多い品目は次のとおりです。

野菜

順位品目外国産(トン)国内産(トン)外国産の占める
割合(%)
1位 かぼちゃ 17,695 23,974 42.5
2位 ジャンボピーマン 3,434 1,547 68.9
3位 ブロッコリー 3,364 21,686 13.4

くだ物

順位品目外国産(トン)国内産(トン)外国産の占める
割合(%)
1位 バナナ 46,323 15 100
2位 グレープフルーツ 9,535 3 100
3位 パイン 4,761 79 98.4

質問8 出荷のしくみを教えてください。

答え8

野菜やくだ物が生産地からみなさんの食卓にのぼるまでには様々な道のりがあります。

野菜やくだ物の出荷のしくみ

畑・ビニールハウス 収穫
次へ
農協・選果所 選果・箱詰め
農協(生産者たちでつくった組合)の施設で大きさなどの等級別に段ボール箱に詰められます。
次へ
農協・予冷施設 予冷
くだ物やレタス・トマトなど痛みやすい野菜は、5度くらいの温度の冷蔵庫で冷やされ、出荷を待ちます。
リンゴなどは、秋(9〜11月)に収穫し翌年の6〜7月ころまで、ここで貯蔵されます。
次へ
トラック(保冷車) 出荷
大型トラックに積まれ、市場に運ばれます。最近は荷物の積み下ろしに便利なウイング車(鳥の翼のように、トラックの両サイドが上にあがる車)が増えています。道路の空いている夜間、東京の市場に運びます。
次へ
市場 せり
市場に到着した野菜やくだ物は、品質・数量を検査され、朝7時ごろからせりにかけられます。
次へ
小売店 販売
八百屋さんやスーパーは、せりで買った品物を街の自分の店に運び、朝10時ころの開店に備えます。

質問9 どのように運ぶの?

答え9

野菜やくだ物を運ぶ手段には、大きくわけて3つの方法があります。

輸送手段

  1. 野菜や果物を産地から市場まで運ぶのは主にトラックです。
    トラックによる輸送は、道路のあるところなら、どこへでも自由に運ぶことができます。鉄道や船、航空機輸送と比べ、荷物の積み替えの手間がかからないので、ドアーツードアー(戸口から)で直送でき大変便利です。
    高速道路やカーフェリー(荷物を積んだトラックがそのまま乗れる船)の航路が整備され、高速で遠距離輸送が可能となりました。北海道や九州の野菜も、新鮮なまま東京の市場へ運ばれます。
  2. 航空機による輸送は、他に比べて早いですが、運賃が割高なので、かさばらないで値段(単価)の高いもの、マツタケや早生いちごなど鮮度が大切なものの輸送に使われます。
  3. 船は時間がかかりますが、運賃が安いので、重いものを大量に運ぶ場合に利用されます。青いバナナなどがその例です。

輸送での苦労は?

北海道や九州から東京まで長距離輸送の運転手さんは長い時間運転し、夜も運転するので、神経を使い大変つかれます。健康管理と安全運転に気を配っています。

質問10 新鮮なまま野菜を市場に届ける産地の工夫は?

答え10

予冷(予備冷却)をします。

収穫した野菜などをトラックに積み込む前に冷やし、野菜の温度を下げます。こうして予冷した野菜などは、野菜の呼吸による発熱が抑えられ、温度が上がらず、いたみにくく鮮度が長持ちします。野菜や果物の多くの産地には、予冷倉庫が整備されています。

質問11 なぜ東京の市場に集まるの?

答え11

東京はひとのたくさん集まっている大都市です。野菜やくだ物は、家庭で食べられるほかに、レストランやホテルなど業務用にもたくさんの野菜・くだ物が必要となります。

質問12 同じ野菜なのになぜ日によって値段が違うの?

答え12

野菜は工業製品と違って、台風や雨などの天候によって生産量が変りやすいという特徴があります。
天気がよくてたくさん野菜が市場に入荷した時には、野菜が売れ残らないように値段が安くなります。逆に、入荷が少ない時には、野菜の量より買いたい人が多いので、野菜の値段が高くなります。
しかし、「涼しい夏でスイカの入荷が少ないが、食べる人も少ない」などと、入荷が少なくても買いたい人が少ないと、値段が上がらないこともあります。

質問13 なぜキャベツをつぶすの?

答え13

市場に出荷しても値段が安く、輸送費や段ボール代にもならないときは出荷を取りやめることがあります。これを出荷調整といいます。平成10年夏にはキャベツが一時期にたくさんできたため、群馬県など各地でこのよなことがありました。野菜は長期の保存ができないので、取れすぎた場合はトラクターなどで潰します。つぶしたキャベツは土にすきこみ、石灰などと混ぜ、有機肥料として利用します。

質問14 野菜作りで大変なことは?

答え14

野菜作りで大変なことは・・・。

1.価格が不安定

野菜の価格は市場で決まりますが、毎日、市場への入荷量などによって変わります。豊作のときはねだんが安くなり、場合によっては耕作にかかった費用を下回ることもあります。凶作のときは、収穫量が少なく、市場にはあまり入荷しないので高くなります。

2.生産量が不安定

私たちが野菜を食べる量には、大きな変動はありませんが、野菜は工業製品と違って計画通りには作れず、天候などで大きく増減します。収穫前に台風がくれば、全部ダメになることもあります。冷害や病害虫に強い品種を選び、台風などの天気予報に気をつけ、その対策を工夫します。

3.人手不足

農村では、都会に出てサラリーマンになる若い人が多く、後継者が少なくて困っています。農村で働く60歳以上の人は、男女ともその割合・人数とも増え、ダイコンやキャベツなど重い野菜を畑で収穫し市場へ出荷するには体力が要るので、年齢が高くなると苦労します。

4.連作障害と病害虫

同じ畑で続けて同じ野菜を作ると、病気にかかりやすくなりよく育ちません。化学肥料や農薬も、土壌が野菜の成育に適さない酸性土となります。生ごみや枯葉などの有機肥料を使い、化学肥料や農薬の使用を減らすよう工夫しています。

5.生産コストと輸入野菜

野菜を市場まで運ぶ運賃・段ボール箱などの値上がりや選果所に機械を導入しても、野菜の値段は市場で決まるので、その経費を野菜に上乗せすることはできません。また外国から安い値段の野菜が輸入されます。農家の人たちは、外国の野菜より品質がよく、値段も安く、安心して食べられる野菜を、消費者に届けるため、日夜苦労・工夫しています。

質問15 野菜作りで工夫していることは?

答え15

  1. ハウス栽培などで出荷する時期をずらし、市場の入荷量が少なくて値段が高い時に出荷できるように工夫します。
  2. 消費者の好みに合った安全でおいしい野菜を作るため、また冷害や病害虫による凶作を防ぐため、新しい品種や栽培方法について常に工夫・努力しています。
  3. たい肥・腐葉土などの有機物を畑にすき込んで、野菜の生育に適した農地になるよう、土壌の改良に努力します。
  4. 野菜の生産にかかる費用を少なくするため、農家が共同して生産組合を作るなど工夫しています。

質問16 レタス作りで工夫していることは?

答え16

  1. 化学肥料の使用を少なくし、有機肥料(たい肥)を多くします。
  2. 土にかぶせるシート(マルチング)を使います。(下記に説明)
  3. 寒い時期には、ビニールトンネルを作ります。
  4. 病害虫を防ぐため寒冷紗(夏の羽織や蚊帳、カーテンに使う目の粗い薄地の綿織物)のトンネルで栽培します。
  5. ハウス栽培で、よい苗を作ります。苗作りは、定植するときの労力軽減と植え傷みを防ぐため、ポットで作ります。
  6. レタスは病気になりやすく、寒さや暑さ、雨に弱いので、天気予報に注意してトンネルの換気などに気をつけます。

マルチングとは

やわらかいポリフィルムなどで、土の表面を覆うことです。
その効果は、

  1. 土の中の温度の調整。
  2. 雑草が生えるのを防ぐ。
  3. 病害虫を防ぐ。
  4. 肥料・養分・土の流出を防ぐ。
  5. 土中の水分蒸発を防ぐ。

などがあります。ポリフィルムの種類により用途がことなり、その種類は透明・黒・緑・シルバーがあります。
透明:太陽光を透し、地温を上昇させる。
黒・緑:太陽光を遮断し、雑草の成育を防止する。
シルバー:太陽光を反射させ、地温上昇を防ぐ。
などです。

質問17 市場で取り扱う食べ物は安全ですか?

答え17

  1. 市場には、市場衛生検査所の食品衛生監視員がいて、検査や食べ物の取り扱いの指導をしています。
  2. 農産物の安全性を確保するために、各産地では、残留農薬、無登録農薬の検査を行っているところもあります。
  3. 一部の産地では、農産物の生産履歴の管理を行い、流通過程において追跡調査ができます。
  4. 大豆やとうもろこし等の遺伝子組替農産物やその加工品については、「遺伝子組替」や「遺伝子組替不分別」の表示が義務付けられます。
  5. 有機農産物や有機農産物加工品の有機JASマークは、国が認定した第三者機関の検査に合格したものでなければ使用できません。

回答の出典

平成20年東京都中央卸売市場年報
生鮮食料品等流通実態調査報告書(平成16年9月実施)

ここからサイトのご利用案内です。

サイトのご利用案内ここまでです。