正月用品の見通し（水産物）

平成29年12月18日
東京都中央卸売市場

鮮魚・冷凍15品目

概況

入荷量：鮮魚や冷凍品の一部でやや多い品目があるものの、全般的には入荷は少なくなる見込みです。
価格：入荷量の減少が見込まれる品目が多いことから、全般的に高めや昨年並の価格が見込まれます。

品目 ※品名をクリック すると拡大写真が見られます。	主要産地	見通し （築地市場せり人のコメント）	卸売価格 の見通し （昨年比）
生鮮クロマグロ	（天然） 北海道 青森ほか （養殖） 鹿児島 長崎ほか	天然物は、昨年よりも水揚げ量が多いので、若干価格が下がっています。 養殖物は、在池量が多く、価格は下がる見込みです。脂が強く中トロが多く取れるのが特徴です。	（天然） （養殖）
生鮮メバチマグロ	宮城 千葉ほか	水揚げが少ないため、良品は昨年より価格が上がる見込みです。この時期の三陸沖の生鮮メバチは脂があるのにさっぱりとしているので、天然物の生鮮クロマグロより味が良いと評判です。
冷凍クロマグロ	大西洋 （アイルランド沖・ニューヨーク沖ほか）	生鮮クロマグロより価格が安定しています。昨年よりもやや安くなる見込みです。 並品でも天然クロマグロなので味はおいしいです。
冷凍メバチマグロ	太平洋 大西洋 インド洋	昨年から引き続き不漁のため価格は高騰しており、年末にかけても高値が続く見込みです。
冷凍ミナミマグロ	インド洋 （シドニー沖 ほか）	天然物の数量、価格はともに昨年並になる見込みです。 脂ののりはやや薄いですが並品の数量は豊富で、高騰する冷凍メバチの代用品として重宝されそうです。
養殖ハマチ	鹿児島 愛媛 大分ほか	昨年より在池量が少なく、単価高で推移する見込みです。 養殖技術の向上で品質が一定かつ良好で、用途が広く年末年始に欠かせない品目です。
養殖カンパチ	鹿児島 愛媛 香川ほか	カンパチの在池量は昨年並のため、価格も昨年並かやや安めで推移する見込みです。 マダイ、ハマチに比べ価格が下がっているので刺身盛りのメインとして最適です。
養殖マダイ	愛媛 熊本ほか	昨年より在池量が少ないため、価格は昨年より高くなる見込みです。
養殖サーモン/トラウト	ノルウェー	アトランティックサーモンは、例年より在池量は多く生産量も増えているため、昨年末のような価格の高騰はない見込みです。 ここ最近は、正月用品としても人気商品になってきています。
煮ダコ	モーリタニア モロッコ ほか	昨年より日本に入荷する原料が少なく仕入れ値は高値となっています。 そのため煮ダコの価格も昨年より割高となる見込みです。
活伊勢エビ	三重 和歌山 千葉 ほか	水揚げは昨年より多い見込みですが、価格は昨年並で推移するでしょう。 刺身が１番ですが、頭などは味噌汁に入れるとおいしいです。
活車エビ（養殖）	鹿児島 沖縄 熊本 ほか	昨年より水温が低いため成長が遅く入荷は少なめですが、例年並の価格となるでしょう。
冷凍煮タラバガニ	アメリカ （アラスカ） ロシア	アメリカ国内に越年在庫があったため、昨年よりもやや安くなる見込みです。 大型で身の詰まった原料を厳選し急速凍結しています。大変おいしいです。
冷凍煮ズワイガニ	アメリカ （アラスカ） カナダ ロシア	アメリカ国内の消費が順調だったため原料相場が高騰し、ロシア産もボイル冷凍物は少ないため、年末まで堅調に推移すると思われます。
冷凍エビ	アルゼンチン インド インドネシア ほか	アルゼンチン赤エビは新物の大量入荷が続いており、若干安値で推移する見込みです。 ブラックタイガーは、需要期を目前に人気の大型サイズが品薄となっており、昨年より高値となる見込みです。	（アルゼンチン赤エビ） （ブラックタイガー）

在池量…養殖業者が生簀で育てている量