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練馬区中村北「中村橋 魚又」

古きよき時代の面影を残す佇まいにふさわしく、
人と人の結びつきを大切にし、次へとつなげていく。

毎日来てくれる方もいる アットホームな雰囲気

ここはかつて「西武食品デパート」という名のマーケットだった。魚屋、八百屋、乾物屋、肉屋、菓子屋の5店舗がひとつ屋根の下で営業していたが、今は「中村橋 魚又」だけが残る。
昭和34年(1959年)創業。二代目店主の伊佐宏和さんに話を聞いた。
「うちは男性のお客さんが多いんですよ。土曜日なんかは6~7割。『俺はサンデー毎日だからな』って言って毎日来てくれるおじいちゃんもいます」
年配の方は自分で料理ができないためお惣菜を買っていくが、若いお客さんからは魚の捌き方を教えてほしいと頼まれることもあるという。
また、「食べ方を教えてくれる方がいらっしゃいますよ」とは伊佐さんのお母さん。
「甘鯛なんかね、うろこつけたまま揚げると、うろこが立ってきてとってもおいしいのよって」
毎週木曜の揚げ物の日に調理して販売し、おいしいと喜んでもらったという。同店を利用する人たちが、同店を介して食の世界を広げているようだ。

画像:西武池袋線・中村橋駅から徒歩5分ほど。マーケットだった建物の中に店舗がある

西武池袋線・中村橋駅から徒歩5分ほど。マーケットだった建物の中に店舗がある

魚屋さん同士だから安心して仕入れられる

「鮮度保持には気をつけてます。照明も熱を持っちゃうからLEDに変えたんですよ」
安心・安全面には十分配慮していたが、原発事故後はお客さんの不安を払拭するような説明ができず苦労した。
「市場に入ってくる魚は産地で検査しているし、市場で検査しているものもありますから」と根気よく言い続けてきた甲斐あって、お客さんは同店を信頼し、買い物に来てくれている。「市場に行けばうちらはお客さんだけど、問屋(仲卸)さんも魚屋さんだから、魚屋さん同士っていう仲間意識があるんですよね」
持ちつ持たれつの間柄であり、親の代から続いている信頼関係だからこそ、安心して仕入れられるのだという。
また、毎月10日の「魚(とと)の日」には、仲卸と共同で厳選した旬の魚の販売も実施している。
「問屋さんもスペシャリストですよね。すごく勉強してて、いろいろ教えてくれたりするんですよ」
築地市場が豊洲に移転しても、こういった人とのつながりは変わることなく今のままでいてほしいと話す伊佐さんに、ただただ首肯するばかりだ。

画像:建物の内部には大きなショーケースが何台も並ぶ。つり銭のカゴが懐かしい

建物の内部には大きなショーケースが何台も並ぶ。つり銭のカゴが懐かしい

魚屋にとっては当然のサービス

接客やサービスの面では、自分たちの特色をきちんと出していかないと生き残っていけない時代だと伊佐さんは語る。
「ワタ抜きも、三枚におろすのも、イカの皮むきも、僕たちはやるのが当たり前だと思ってるので特にアピールもしてなかったんですけど、お客さんからすると、わからないことなんですよね」
ひとり暮らしのお年寄りには大きすぎるカマスの開きなども、「残りは冷凍庫に入れておけば2~3日は大丈夫だから」と説明して半分に切ってあげるという。
街でお客さんに会えば挨拶を欠かさない。常連でなくとも顔を覚えていれば声をかける。
「それで魚を買ってくれれば最高なので」
そう言ってあっけらかんと笑う伊佐さんの人柄が、この店の和やかな雰囲気を作り出しているのだと感じた。

画像:さばのみそ煮やぶり大根といったおふくろの味もファンが多い

さばのみそ煮やぶり大根といったおふくろの味もファンが多い

画像:二代目の伊佐宏和さん

二代目の伊佐宏和さん

データ

中村橋 魚又
〒176-0023東京都練馬区中村北4-5-13
TEL:03-3970-4343 FAX:03-6760-3035
営業時間:10:00~18:15
休業日:日曜日、祝日

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