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中野区南台 「魚五」

立地の不利を跳ね返すプロ根性の魚屋さん

ビルの奥にお魚屋さんが...

中野区・南台商店街の通りの低層ビルの前に「只今営業中」の幟と「魚五」と書かれたスタンド看板が道にでているところがある。しかし、店らしき様子はない。ビルの中を見るとガランとした通路の奥で「鮮魚・魚五」の看板とショーケースが見える。「以前はストア型の複合店舗で8軒入ってたんです。15年ほど前に他のテナントが出て行って一番奥のうちだけが残りました」と店主の後藤さんは言う。確かに知らなければここに魚屋さんがあることも気づかずに素通りしてしまうが、勝手知ったるなじみのお客さんは、当たり前のように通路を通ってこの店の活きのいい魚を求めてやってくる。
ただやはり通りに面していないことの不利は否めず、後藤さんは惣菜などの移動販売などもしている。そうすると忙しい若い母親が買い、その美味しさを知って店にも来るようになる。そんなときこのお店特有の立地が便利になるときもある。路上駐輪を気にすることなく店の中まで子供乗り自転車を乗り入れ、しばし店主とおしゃべり。子供は水槽の魚を見て楽しんだり、お店に置いてあるおもちゃで遊んだり。慌しく人が立ち去っていくスーパーにはない、ちょっと懐かしい買い物風景だ。

画像:通路奥にある店舗

通路奥にある店舗

旬にこだわる

30年前に先代から店を継いで以来の築地市場通い。ないものはないと言われる市場にあって特に後藤さんが重きを置くのは、市場では旬のものが揃うことだ。後藤さんは特に「旬」にこだわる。以前テレビのグルメ番組で観たアサリのパスタがおいしそうだったからといって真冬にアサリを買いに来た客がいた。アサリは梅雨から夏が旬で冬は味が落ちる。だから後藤さんはその時アサリを置いていなかった。"いつでも何でも売っている"スーパーに慣れたお客さんからすれば意外なことだった。「魚は本来一食単位で考えると相対的に高い食材。だから値段にあった本当に美味しい旬のものを提供したいんです」と後藤さん。その時旨い魚は何か、消費者に正しい知識と情報を伝えるのも魚に携わるプロの仕事であるという自負がある。

画像:品物は昔ながらの氷敷き

品物は昔ながらの氷敷き

魚のことを知ってほしい

後藤さんは中野区の要請で保育園の食育の授業を担当することもある。学校に魚や包丁、まな板を持参。生徒の前でサンマの三枚おろしの実演などをする。生身の魚だから当然血もでる。命の大切さ、ものを大切にする気持ちがダイレクトに伝わり「人間は生き物の魚の命をもらっていきているんだよ。だから残さずたべようね」と言えば全員頷いてしまう。
今、魚食の重要性が謳われている。もっと魚のことを知って食べてほしいと、手間をかけずに魚を食してもらうように魚五では魚の骨を抜いた煮魚なども提供している。コスト削減で冷凍ものを扱うスーパーではできないことだ。土曜日限定の揚げ物特売ではあっという間に用意した品がなくなるほどの人気だ。「確かに通りに面した方が有利ですが、ずっとこの地でやってきてなじみ客もいますから頑張りますよ」この街に住む人の台所には、なくてはならない味方なのだ。

画像:チビッ子客のためのプレゼント

チビッ子客のためのプレゼント

画像:子供好きの店主、後藤さん

子供好きの店主、後藤さん

データ

魚五
〒164-0014 東京都中野区南台2-31-2
TEL:03-3381-4146 FAX:03-3381-4146
営業時間:12:00~20:00
休業日:日曜日

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